SPORTSよこはま2010 APRIL Vol.18
全国・世界で今を活躍するハマのスポーツ人たちですが、普段から心掛けていることや試合に向けての情熱などはどういったものなのでしょうか? 平成21年度横浜スポーツ表彰を受賞された方々を訪ねてお話を伺いました。
柔道・朝飛道場
子供たちの自主性を鍛える
朝飛道場師範 朝飛大さん
(柔道着の数字は持ち手を
指示しやすいようにしたもので
朝飛先生のオリジナル)
平成21年の全国少年柔道大会・全日本少年少女武道練成大会・全日本選抜少年柔道大会の3大会の団体戦をいずれも優勝し、小学生大会3冠の偉業を達成した朝飛道場。神奈川区平川町に道場を構えてから52年の歴史を持つ名門で、柔道を通して数多くの子供たちの心技体を育成しています。
師範の朝飛大さんは、大学卒業後1年間警察学校に通い、その後父、速夫さんが開いた朝飛道場を引き継ぎました。徐々に入門する子供たちが増え、今や全国的にも有名な道場となっています。
朝飛師範は平成21年の門下生の試合結果を振り返り、「本当にすばらしい!」と純粋に評価されています。そして「子供たちが自分で考えて練習に励み、小さな目標達成を一つひとつ積み上げていった結果です」と続けます。この「自分で考える」という指導方法に強さの秘訣があるようです。
「子供たちの試合をビデオに収録しているのですが、技が決まったときなどは、そのシーンを何度も巻き返して子供たちに見せています。相手を崩す過程を振り返らせることで、どうして決まったのか? いつの時点で技を仕掛けるのがいいのか? という自らの振り返りを行うことで、次に繋がる技術を自主的に学ばせているのです。子供たちが自らの動き方を考えることは、やらされる練習より効果がありますね」。
なかなか上達しない子もいるとのことですが、朝飛師範は「答えを見つけるまでに時間がかかっても、子供たちにとってはそれこそが宝物なのです。上手くいかない練習も、上達するまで力を使うので、かえって筋力アップにもつながりますよ」と何事もプラス思考で物事を捉えています。
朝飛道場輩出の元門下生の中には、全国大会で大活躍する選手も多くいます。今後とも師範の教えをもとに、ここ横浜から日本一いや世界一の選手が誕生するといいですね!今後の活躍から目が離せません。
技をかけるにはその過程が大切。その動き方は子供たちが自分で答えを出すまで考えさせます。
朝飛道場には幼児から中学生の子達が通っています。小さい子供たちの元気な声が道場に響いていました。
朝飛道場には幼児から中学生の子達が通っています。小さい子供たちの元気な声が道場に響いていました。
全国少年柔道大会の個人戦5年生の部で優勝した
辻湧斗くん(右)
渡辺 直人さん(全日本シニアバドミントン選手権大会優勝)
仲間と楽しむバドミントン
65歳の今も現役を続けている渡辺直人さん
平成21年の全日本シニアバドミントン選手権大会60歳混合ダブルスで優勝した渡辺直人さんは現在65歳。平成22年3月に勤務先をご退職されましたが、気力体力は人一倍!バドミントンは現役を続けられています。
渡辺さんは学生時代に全国レベルの実力を有し、社会人になってからもバドミントンを続け、常にトップクラスで活躍されています。
常時順風というわけではなく、30代半ばに仕事の多忙を理由に一度競技から引退したこともありました。しかし「バドミントンが好き」という強い思いは薄らぐことなく、仲間からの誘いもあったこともあり、40歳を過ぎた時にもう一度競技を再開。練習を積み重ね、毎年数々のシニアクラス大会で優勝するほどの実力を有しています。
渡辺さんは、ここまで続けられた要因として「チームの仲間」を強調しています。現在所属しているチームは、横浜市旭スポーツセンターのバドミントン教室の仲間たちで結成したチームで、週3日の練習を欠かさず続けているそうです。
また、同世代の仲間だけで活動しているのではなく、老若男女問わず一緒に練習に汗を流しています。
「このチームの仲間と一緒に試合に出場するのが楽しい!楽しくなければ続きませんね」と渡辺さん。
まさしくスポーツを通じた仲間づくりを実践されています。
仲間の皆さんとともに、いつまでも生涯現役でスポーツを楽しんでほしいですね!
毎週3回は地元の中学校体育館で練習しています。
「チームの仲間」と一緒に試合に出場するのが「楽しい」と渡辺さんは言います。
JFE京浜水泳部 東郷 英章さん・山口 加奈さん
市民の皆さまの期待に応えたい
日本実業団水泳大会で優勝した
東郷英章選手(右)と
山口加奈選手(左)
JFE京浜水泳部は、昭和22年に創立された旧日本鋼管(株)の水泳部を前身とし、過去において数々のオリンピック選手を輩出してきた名門です。
OBには過去オリンピックでコーチを務め現在の日本水泳連盟会長である佐野和夫氏をはじめ、数多くのオリンピック選手やコーチがいます。現在もその輝かしい伝統を受け継いでおり、平成21年の日本実業団水泳大会では、一般男子の部で準優勝、年齢別では優勝を飾りました。年齢別の部の得点者順位でも、東郷英章選手が30歳以上平泳ぎ50mと100mで各優勝、山口加奈選手が一般女子背泳ぎ50mと100mで各優勝するなど、その活躍には目を見張るものがあります。
東郷選手は高校から水泳を始めたものの、高校総体(インターハイ)に出場、大学4年の時には日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)で4位入賞するなど、短期間で全国トップレベルになるほどの実力派。社会人になっても短い練習時間を効率よくこなすことで、さらにタイムを縮めます。国体や都市間交流大会などで横浜代表として出場し、優勝回数多数を誇るなど、常にトップレベルで活躍しています。
山口選手は5歳から水泳を始め、高校生の時に高校総体に出場。もともと個人メドレーを希望していたということですが、コーチの勧めで背泳ぎに専念、今や背泳ぎで全国トップクラスの実力を持っています。
「市民の皆さまの期待にこたえられるように頑張っています」と語るお二人。そして部員全員の泳ぎにも注目しましょう。
一般女子背泳ぎ50m100mで優勝した山口加奈選手
30歳以上平泳ぎ50m100mで優勝した東郷英章選手
全国・世界で今を活躍するハマのスポーツ人たちですが、普段から心掛けていることや試合に向けての情熱などはどういったものなのでしょうか? 平成21年度横浜スポーツ表彰を受賞された方々を訪ねてお話を伺いました。
柔道・朝飛道場
子供たちの自主性を鍛える
朝飛道場師範 朝飛大さん
(柔道着の数字は持ち手を
指示しやすいようにしたもので
朝飛先生のオリジナル)
平成21年の全国少年柔道大会・全日本少年少女武道練成大会・全日本選抜少年柔道大会の3大会の団体戦をいずれも優勝し、小学生大会3冠の偉業を達成した朝飛道場。神奈川区平川町に道場を構えてから52年の歴史を持つ名門で、柔道を通して数多くの子供たちの心技体を育成しています。
師範の朝飛大さんは、大学卒業後1年間警察学校に通い、その後父、速夫さんが開いた朝飛道場を引き継ぎました。徐々に入門する子供たちが増え、今や全国的にも有名な道場となっています。
朝飛師範は平成21年の門下生の試合結果を振り返り、「本当にすばらしい!」と純粋に評価されています。そして「子供たちが自分で考えて練習に励み、小さな目標達成を一つひとつ積み上げていった結果です」と続けます。この「自分で考える」という指導方法に強さの秘訣があるようです。
「子供たちの試合をビデオに収録しているのですが、技が決まったときなどは、そのシーンを何度も巻き返して子供たちに見せています。相手を崩す過程を振り返らせることで、どうして決まったのか? いつの時点で技を仕掛けるのがいいのか? という自らの振り返りを行うことで、次に繋がる技術を自主的に学ばせているのです。子供たちが自らの動き方を考えることは、やらされる練習より効果がありますね」。
なかなか上達しない子もいるとのことですが、朝飛師範は「答えを見つけるまでに時間がかかっても、子供たちにとってはそれこそが宝物なのです。上手くいかない練習も、上達するまで力を使うので、かえって筋力アップにもつながりますよ」と何事もプラス思考で物事を捉えています。
朝飛道場輩出の元門下生の中には、全国大会で大活躍する選手も多くいます。今後とも師範の教えをもとに、ここ横浜から日本一いや世界一の選手が誕生するといいですね!今後の活躍から目が離せません。
技をかけるにはその過程が大切。その動き方は子供たちが自分で答えを出すまで考えさせます。
朝飛道場には幼児から中学生の子達が通っています。小さい子供たちの元気な声が道場に響いていました。
朝飛道場には幼児から中学生の子達が通っています。小さい子供たちの元気な声が道場に響いていました。
全国少年柔道大会の個人戦5年生の部で優勝した
辻湧斗くん(右)
渡辺 直人さん(全日本シニアバドミントン選手権大会優勝)
仲間と楽しむバドミントン
65歳の今も現役を続けている渡辺直人さん
平成21年の全日本シニアバドミントン選手権大会60歳混合ダブルスで優勝した渡辺直人さんは現在65歳。平成22年3月に勤務先をご退職されましたが、気力体力は人一倍!バドミントンは現役を続けられています。
渡辺さんは学生時代に全国レベルの実力を有し、社会人になってからもバドミントンを続け、常にトップクラスで活躍されています。
常時順風というわけではなく、30代半ばに仕事の多忙を理由に一度競技から引退したこともありました。しかし「バドミントンが好き」という強い思いは薄らぐことなく、仲間からの誘いもあったこともあり、40歳を過ぎた時にもう一度競技を再開。練習を積み重ね、毎年数々のシニアクラス大会で優勝するほどの実力を有しています。
渡辺さんは、ここまで続けられた要因として「チームの仲間」を強調しています。現在所属しているチームは、横浜市旭スポーツセンターのバドミントン教室の仲間たちで結成したチームで、週3日の練習を欠かさず続けているそうです。
また、同世代の仲間だけで活動しているのではなく、老若男女問わず一緒に練習に汗を流しています。
「このチームの仲間と一緒に試合に出場するのが楽しい!楽しくなければ続きませんね」と渡辺さん。
まさしくスポーツを通じた仲間づくりを実践されています。
仲間の皆さんとともに、いつまでも生涯現役でスポーツを楽しんでほしいですね!
毎週3回は地元の中学校体育館で練習しています。
「チームの仲間」と一緒に試合に出場するのが「楽しい」と渡辺さんは言います。
JFE京浜水泳部 東郷 英章さん・山口 加奈さん
市民の皆さまの期待に応えたい
日本実業団水泳大会で優勝した
東郷英章選手(右)と
山口加奈選手(左)
JFE京浜水泳部は、昭和22年に創立された旧日本鋼管(株)の水泳部を前身とし、過去において数々のオリンピック選手を輩出してきた名門です。
OBには過去オリンピックでコーチを務め現在の日本水泳連盟会長である佐野和夫氏をはじめ、数多くのオリンピック選手やコーチがいます。現在もその輝かしい伝統を受け継いでおり、平成21年の日本実業団水泳大会では、一般男子の部で準優勝、年齢別では優勝を飾りました。年齢別の部の得点者順位でも、東郷英章選手が30歳以上平泳ぎ50mと100mで各優勝、山口加奈選手が一般女子背泳ぎ50mと100mで各優勝するなど、その活躍には目を見張るものがあります。
東郷選手は高校から水泳を始めたものの、高校総体(インターハイ)に出場、大学4年の時には日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)で4位入賞するなど、短期間で全国トップレベルになるほどの実力派。社会人になっても短い練習時間を効率よくこなすことで、さらにタイムを縮めます。国体や都市間交流大会などで横浜代表として出場し、優勝回数多数を誇るなど、常にトップレベルで活躍しています。
山口選手は5歳から水泳を始め、高校生の時に高校総体に出場。もともと個人メドレーを希望していたということですが、コーチの勧めで背泳ぎに専念、今や背泳ぎで全国トップクラスの実力を持っています。
「市民の皆さまの期待にこたえられるように頑張っています」と語るお二人。そして部員全員の泳ぎにも注目しましょう。
一般女子背泳ぎ50m100mで優勝した山口加奈選手
30歳以上平泳ぎ50m100mで優勝した東郷英章選手