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SPORTSよこはまVol.43:スポーツ医科学センター

スポーツ医科学センター 自分のランニングスタイルを手に入れよう ランニングによる身体の変化と効能

横浜市スポーツ医科学センター顧問●村山 正博

なぜ走りたいのか?

 ランニングは手軽に始められる身体運動の最も基本的なものの一つですが、始める前に自分がどういう目的でランニングを行うか考えてみましょう。「競技レベル」、「健康増進や病気の予防」、「既にある病気の治療」、あるいは「単に楽しければ良い」という人もいるでしょう。それぞれランニングのレベルによって身体への効能も異なります。
  中高年者では、「老化予防」、「生活習慣病予防や治療」目的の人が多いと思いますが、初めから高いレベルを狙わないで、ゆっくり・のんびり始めるのが良いと思います。最初はたまにしか行わないランニングでも、身体への効能より精神的に大きな満足を得ることによって、日常生活への自信と意欲が湧けば良い程度に考えて始めたら良いと思います。どういう目的でどの程度から始めるか、それが「自分のランニングスタイルを手に入れよう」の第一歩となります。

効果を求めるなら、そんなに激しくなくて良い

  全力疾走型のランニングでは、脈拍150/分、血圧も200ミリ近く上がり、心臓への負担が大きくなるため、危険なこともあります。ゆっくり呼吸をしながら、「隣の人と話しながら走る」ジョギングレベルが、高血圧・糖尿病・高脂血症などのいわゆる「生活習慣病」改善にも役立ち、中高年者の骨粗鬆症・転倒予防から老化防止の目的にも有用です。「鍛える」というより「将来起こり得る病気を予防する」という考え方です。「痩せたい」という願いにも沿っています。体内に蓄えられている体脂肪は酸素を使って燃焼するので、20分以上、ゆっくり呼吸する有酸素運動が良いということになります。激しいランニングレベルでは、酸素が不足するので脂肪は燃えません。食事制限のみでも痩せることはできますが、脂肪と共に筋肉も減るので日常生活の動作にデメリットが出ます。また、ダイエットだけ行っていると、基礎代謝が減って痩せる効果に限界が生じ、いわゆるリバウンドが来ます。ここにダイエットと運動の共同効果の理由があるのです。
  そこで、毎日の生活の中でエネルギー量のすべてのその「入り」と「出」を計算することを学ぶと良いと思います。「入り」については朝・昼・夕食・間食・アルコール飲料など、何カロリー摂っているか食品表などで調べてください。「出」とはランニングなどで何カロリー使っているかの計算です。ちなみにすべてのその消費カロリーは「体重(kg)×距離(km)」で計算できます。例えば、体重60kgの人が10km走れば600キロカロリーということになります。ジョギングでもこれよりやや少なくなりますが、ほぼ同じです。同じ筋肉を同じように使えば、時間はかかるが距離に比例したカロリー消費が原則です。このような計算を習慣付けて、体重を測り、また血圧の自己測定や血液検査の結果に反映すればモチベーションが上がるのではないでしょうか。ランニング習慣は血圧低下や運動時の心拍数の低下から、日常生活の中で階段昇降時などの息切れが減り、その回復が早くなり、疲労改善にもつながることが知られています。また、免疫機能を良くして感冒などの感染症にかかり難くなり、更に全身の血行が良くなるため冷え症や肩こり、便秘が改善、中には肌の代謝が良くなって肌ツヤが良くなるという女性も多いようです。

エネルギーのバランス

自分の身体を知る

 このようにランニング習慣には効能が多いのですが、「自分の目的に合ったレベル」を知るためには現在の身体状況を知る必要があります。横浜市スポーツ医科学センターで行っている「スポーツプログラムサービス(SPS)」は、医学的検査と体力測定をセットで行う「スポーツ版人間ドック」です。一般の健康診断や人間ドックでは行われない運動負荷・各種体力測定を行い、医師・管理栄養士・スポーツ科学員のアドバイスによって、的確なランニングの方向が掴めると思います。シリーズ
第1回としてランニングの心構えを述べましたが、この後、毎月続く各シリーズを読んで「自分のランニングスタイル」を手に入れてください。

スポ医科イベント情報!!

ランニング測定(LT測定)
あなたのランニングレベルをズバッと診断します!

当センターでは、フルマラソンなどの完走や記録向上を目指すランナーをスポーツ科学でサポートします。
ランニング測定を行うことで、今のレベルの把握やトレーニング効果のチェックに活用することがきます。大会が控えている方や出場される方は、ぜひ測定してみませんか? 詳しくは下記までお問合せください。

●会場 スポーツ医科学センター 体力測定室
●対象 15歳以上(中学生は不可)
●料金 6,200円(保険料含む)
●日時 ホームページまたは電話でお問合せください。
 TEL. 045-477-5050 http://www.yspc.or.jp/ysmc/

スポーツ医科学センター 自分のランニングスタイルを手に入れよう ランニングによる身体の変化と効能

横浜市スポーツ医科学センター顧問●村山 正博

なぜ走りたいのか?

 ランニングは手軽に始められる身体運動の最も基本的なものの一つですが、始める前に自分がどういう目的でランニングを行うか考えてみましょう。「競技レベル」、「健康増進や病気の予防」、「既にある病気の治療」、あるいは「単に楽しければ良い」という人もいるでしょう。それぞれランニングのレベルによって身体への効能も異なります。
  中高年者では、「老化予防」、「生活習慣病予防や治療」目的の人が多いと思いますが、初めから高いレベルを狙わないで、ゆっくり・のんびり始めるのが良いと思います。最初はたまにしか行わないランニングでも、身体への効能より精神的に大きな満足を得ることによって、日常生活への自信と意欲が湧けば良い程度に考えて始めたら良いと思います。どういう目的でどの程度から始めるか、それが「自分のランニングスタイルを手に入れよう」の第一歩となります。

効果を求めるなら、そんなに激しくなくて良い

  全力疾走型のランニングでは、脈拍150/分、血圧も200ミリ近く上がり、心臓への負担が大きくなるため、危険なこともあります。ゆっくり呼吸をしながら、「隣の人と話しながら走る」ジョギングレベルが、高血圧・糖尿病・高脂血症などのいわゆる「生活習慣病」改善にも役立ち、中高年者の骨粗鬆症・転倒予防から老化防止の目的にも有用です。「鍛える」というより「将来起こり得る病気を予防する」という考え方です。「痩せたい」という願いにも沿っています。体内に蓄えられている体脂肪は酸素を使って燃焼するので、20分以上、ゆっくり呼吸する有酸素運動が良いということになります。激しいランニングレベルでは、酸素が不足するので脂肪は燃えません。食事制限のみでも痩せることはできますが、脂肪と共に筋肉も減るので日常生活の動作にデメリットが出ます。また、ダイエットだけ行っていると、基礎代謝が減って痩せる効果に限界が生じ、いわゆるリバウンドが来ます。ここにダイエットと運動の共同効果の理由があるのです。
  そこで、毎日の生活の中でエネルギー量のすべてのその「入り」と「出」を計算することを学ぶと良いと思います。「入り」については朝・昼・夕食・間食・アルコール飲料など、何カロリー摂っているか食品表などで調べてください。「出」とはランニングなどで何カロリー使っているかの計算です。ちなみにすべてのその消費カロリーは「体重(kg)×距離(km)」で計算できます。例えば、体重60kgの人が10km走れば600キロカロリーということになります。ジョギングでもこれよりやや少なくなりますが、ほぼ同じです。同じ筋肉を同じように使えば、時間はかかるが距離に比例したカロリー消費が原則です。このような計算を習慣付けて、体重を測り、また血圧の自己測定や血液検査の結果に反映すればモチベーションが上がるのではないでしょうか。ランニング習慣は血圧低下や運動時の心拍数の低下から、日常生活の中で階段昇降時などの息切れが減り、その回復が早くなり、疲労改善にもつながることが知られています。また、免疫機能を良くして感冒などの感染症にかかり難くなり、更に全身の血行が良くなるため冷え症や肩こり、便秘が改善、中には肌の代謝が良くなって肌ツヤが良くなるという女性も多いようです。

エネルギーのバランス

自分の身体を知る

 このようにランニング習慣には効能が多いのですが、「自分の目的に合ったレベル」を知るためには現在の身体状況を知る必要があります。横浜市スポーツ医科学センターで行っている「スポーツプログラムサービス(SPS)」は、医学的検査と体力測定をセットで行う「スポーツ版人間ドック」です。一般の健康診断や人間ドックでは行われない運動負荷・各種体力測定を行い、医師・管理栄養士・スポーツ科学員のアドバイスによって、的確なランニングの方向が掴めると思います。シリーズ
第1回としてランニングの心構えを述べましたが、この後、毎月続く各シリーズを読んで「自分のランニングスタイル」を手に入れてください。

スポ医科イベント情報!!

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あなたのランニングレベルをズバッと診断します!

当センターでは、フルマラソンなどの完走や記録向上を目指すランナーをスポーツ科学でサポートします。
ランニング測定を行うことで、今のレベルの把握やトレーニング効果のチェックに活用することがきます。大会が控えている方や出場される方は、ぜひ測定してみませんか? 詳しくは下記までお問合せください。

●会場 スポーツ医科学センター 体力測定室
●対象 15歳以上(中学生は不可)
●料金 6,200円(保険料含む)
●日時 ホームページまたは電話でお問合せください。
 TEL. 045-477-5050 http://www.yspc.or.jp/ysmc/