SPORTSよこはまVol.40:スポーツ医科学センター
横浜市スポーツ医科学センター 管理栄養士●髙木久見子
2020年東京でのオリンピック、パラリンピック開催が決定し、最近、早朝にウォーキングやランニングを行う方を多く見かけるようになりました。ウォーキングやランニングは体力要素の一つ「持久力」を高める運動で、日々の食事(摂取内容や摂取量)が「持久力」向上のためのカギを握ります。
ヒトは体内でご飯やパンなどに含まれる糖質からエネルギーを生成し、生成されたエネルギーを使い身体を動かします。では、持久力を向上させるためにはどんな食事を摂れば良いのでしょうか? 「持久力」向上に必要な栄養素は①糖質 ②ビタミンB群 ③鉄です。それでは、どんな効果があるのか見てみましょう。
1. 糖質
働き エネルギー源 多く含む食品 ご飯、パン、麺類、シリアル、芋類、果物
まず、エネルギー不足にならないように、1日推定消費エネルギー量(表1参照)より算出したご飯量(表2参照)を3食摂りましょう。また、運動前に空腹な場合は、補食としておにぎりや果物を摂ると良いでしょう。また、減量中の方は吸収が素早いパンや麺類ではなく、吸収の遅いご飯に切り替え、よく噛んで食べる習慣をつけましょう。
表1 1日の消費エネルギー(推定値) (単位:kcal)
あまり運動をしていない人 日常的に運動をしている人 男性 女性 年齢 男性 女性 2,500 2,250 12〜14歳 2,750 2,550 2,750 2,250 15〜17歳 3,100 2,500 2,650 1,950 18〜29歳 3,000 2,250 2,650 2,000 30〜49歳 3,050 2,300 2,450 1,950 50〜69歳 2,800 2,200 2,200 1,700 70歳以上 2,500 2,000
日本人の食事摂取基準2010年版より
表2 1食あたりのご飯量目安
エネルギー量(1日) 白ご飯量(1食) 1,800kcal 210g 2,000kcal 230g 2,200kcal 260g 2,400kcal 290g 2,600kcal 320g 2,800kcal 340g 3,000kcal 370g 3,200kcal 400g
2. ビタミンB群(主にB1・B2)
働き エネルギー源 多く含む食品 豚肉、大豆食品、うなぎ、卵、乳製品、発酵食品
ビタミンB1は糖質のエネルギー生成、B2は脂質のエネルギー生成を促進させます。主食は必要量を摂り、主菜・副菜もきちんと3食摂りましょう。また、玉葱や葱、にらに多い「アリシン」はビタミンB1の吸収を助けるため一緒に調理すると良いでしょう。
3. 鉄
働き エネルギー源 多く含む食品 レバー、牛肉、鰹、鮪、卵、大豆食品、青菜野菜、海藻類
鉄はたんぱく質と一緒にヘモグロビンを構成し酸素を各細胞へ運び、エネルギー生成を促進させます。また、柑橘系果物(レモン、オレンジ類)や酢で調理すると鉄の吸収を助けます。緑茶やコーヒー・紅茶はタンニン(ポリフェノールの一種)が鉄の吸収を下げるので、食間に飲みましょう。
それでは、今回学んだ3つの栄養素を盛り込み、子ども達にも人気のメニューを紹介しましょう。
簡単レシピ!! 豚キムチチャーハン
材料(2人分)
ご飯…1合/にんにく…1ヶ/豚肉(もも)…100g/ごま油…大1/玉葱…1/4ヶ/塩・こしょう…少々/人参…1/4本/濃口醤油…小1/にら…適量/キムチ…適量/キムチ(白菜)…60g/豆苗…適量
作り方
①豚肉は食べやすい大きさに切る。
②玉葱はみじん切り、人参はいちょう切り、にらは1cm長さに切る。
③ごま油を熱し薄切りしたにんにくを加える。香りがたち始めたら①②(にら以外)キムチ(白菜)を加え炒める。
④豚肉に概ね火が通ればご飯を加え混ぜる。
⑤ご飯と具が混ざれば②にらを加える。
⑥火を切る直前に醤油を加え軽く混ぜる。塩・こしょうで味を調える。
⑦皿に盛り付け、1cm長さに切った豆苗、キムチを盛り付ける。
スポーツ教室〜コンディショニング〜
スポーツ医科学センターのコンディショニング教室に参加されている端さん・宮﨑さん・小澤さんからお話を聞きました。教室に参加して良かったことを聞いてみたところ、「トレーニングをしているおかげで、私生活で転びにくいし、つまずかないです。」「週1回でも体を動かしたら私生活で効果が出るけど、1回休むと次が辛い(笑)。」「毎週、仲間に会えるのが楽しみだから続けて通えます。」と嬉しいお話が聞けました。
この教室では、自宅でもできるストレッチングや筋力トレーニングを紹介・実践します。体の変化が気になる方やスポーツが初めての方にもオススメです!! 教室の体験を受付けています。まずは、電話でお問い合わせください。
TEL. 045-477-5050 http://www.yspc.or.jp/ysmc/
横浜市スポーツ医科学センター 管理栄養士●髙木久見子
2020年東京でのオリンピック、パラリンピック開催が決定し、最近、早朝にウォーキングやランニングを行う方を多く見かけるようになりました。ウォーキングやランニングは体力要素の一つ「持久力」を高める運動で、日々の食事(摂取内容や摂取量)が「持久力」向上のためのカギを握ります。
ヒトは体内でご飯やパンなどに含まれる糖質からエネルギーを生成し、生成されたエネルギーを使い身体を動かします。では、持久力を向上させるためにはどんな食事を摂れば良いのでしょうか? 「持久力」向上に必要な栄養素は①糖質 ②ビタミンB群 ③鉄です。それでは、どんな効果があるのか見てみましょう。
1. 糖質
働き エネルギー源 多く含む食品 ご飯、パン、麺類、シリアル、芋類、果物
まず、エネルギー不足にならないように、1日推定消費エネルギー量(表1参照)より算出したご飯量(表2参照)を3食摂りましょう。また、運動前に空腹な場合は、補食としておにぎりや果物を摂ると良いでしょう。また、減量中の方は吸収が素早いパンや麺類ではなく、吸収の遅いご飯に切り替え、よく噛んで食べる習慣をつけましょう。
表1 1日の消費エネルギー(推定値) (単位:kcal)
あまり運動をしていない人 日常的に運動をしている人 男性 女性 年齢 男性 女性 2,500 2,250 12〜14歳 2,750 2,550 2,750 2,250 15〜17歳 3,100 2,500 2,650 1,950 18〜29歳 3,000 2,250 2,650 2,000 30〜49歳 3,050 2,300 2,450 1,950 50〜69歳 2,800 2,200 2,200 1,700 70歳以上 2,500 2,000
日本人の食事摂取基準2010年版より
表2 1食あたりのご飯量目安
エネルギー量(1日) 白ご飯量(1食) 1,800kcal 210g 2,000kcal 230g 2,200kcal 260g 2,400kcal 290g 2,600kcal 320g 2,800kcal 340g 3,000kcal 370g 3,200kcal 400g
2. ビタミンB群(主にB1・B2)
働き エネルギー源 多く含む食品 豚肉、大豆食品、うなぎ、卵、乳製品、発酵食品
ビタミンB1は糖質のエネルギー生成、B2は脂質のエネルギー生成を促進させます。主食は必要量を摂り、主菜・副菜もきちんと3食摂りましょう。また、玉葱や葱、にらに多い「アリシン」はビタミンB1の吸収を助けるため一緒に調理すると良いでしょう。
3. 鉄
働き エネルギー源 多く含む食品 レバー、牛肉、鰹、鮪、卵、大豆食品、青菜野菜、海藻類
鉄はたんぱく質と一緒にヘモグロビンを構成し酸素を各細胞へ運び、エネルギー生成を促進させます。また、柑橘系果物(レモン、オレンジ類)や酢で調理すると鉄の吸収を助けます。緑茶やコーヒー・紅茶はタンニン(ポリフェノールの一種)が鉄の吸収を下げるので、食間に飲みましょう。
それでは、今回学んだ3つの栄養素を盛り込み、子ども達にも人気のメニューを紹介しましょう。
簡単レシピ!! 豚キムチチャーハン
材料(2人分)
ご飯…1合/にんにく…1ヶ/豚肉(もも)…100g/ごま油…大1/玉葱…1/4ヶ/塩・こしょう…少々/人参…1/4本/濃口醤油…小1/にら…適量/キムチ…適量/キムチ(白菜)…60g/豆苗…適量
作り方
①豚肉は食べやすい大きさに切る。
②玉葱はみじん切り、人参はいちょう切り、にらは1cm長さに切る。
③ごま油を熱し薄切りしたにんにくを加える。香りがたち始めたら①②(にら以外)キムチ(白菜)を加え炒める。
④豚肉に概ね火が通ればご飯を加え混ぜる。
⑤ご飯と具が混ざれば②にらを加える。
⑥火を切る直前に醤油を加え軽く混ぜる。塩・こしょうで味を調える。
⑦皿に盛り付け、1cm長さに切った豆苗、キムチを盛り付ける。
スポーツ教室〜コンディショニング〜
スポーツ医科学センターのコンディショニング教室に参加されている端さん・宮﨑さん・小澤さんからお話を聞きました。教室に参加して良かったことを聞いてみたところ、「トレーニングをしているおかげで、私生活で転びにくいし、つまずかないです。」「週1回でも体を動かしたら私生活で効果が出るけど、1回休むと次が辛い(笑)。」「毎週、仲間に会えるのが楽しみだから続けて通えます。」と嬉しいお話が聞けました。
この教室では、自宅でもできるストレッチングや筋力トレーニングを紹介・実践します。体の変化が気になる方やスポーツが初めての方にもオススメです!! 教室の体験を受付けています。まずは、電話でお問い合わせください。
TEL. 045-477-5050 http://www.yspc.or.jp/ysmc/