【日産スタジアム特設会場】タンデム自転車体験会
~光・音の無い世界、タンデム自転車で風を感じよう~
9月22日(土)、日産スタジアムを走れる自転車のお祭り「日産スタジアムサイクルパークフェスティバル」の出展ブースとして、タンデム自転車体験会が開催されました。
約150名の方々がタンデム自転車体験やトークショーを楽しみました。
視覚障害の方や聴覚障害の方、重複障害の盲ろうの方など、普段自転車に乗ることが難しい方に、自転車に乗る楽しさ体験していただこうと企画されました。
タンデム自転車は2人(複数人)乗りの自転車で、神奈川県ではタンデム自転車は、公道を走ることが禁止されています。今回特別に3輪のタンデム自転車が用意されました。これなら神奈川県でも公道を走ることが可能になります。
【タンデムバイク試乗体験会】
家族連れや小さいお子さんも参加されていました。観光も兼ねて京都から来たという方もいらっしゃいました。当日はあいにくの小雨模様でしたが、多くの方で会場は賑わいました。
光や音のない世界を疑似体験ができ、希望者はアイマスクや耳栓をして乗車していました。初めて自転車に乗ったという小学生は「最初は怖かったけど、風が気持ちよかった」と、笑顔で語っていました。また、お子さんが視覚障害のお母さんは、息子の気持ちを知りたいと、アイマスクをして体験していました。
【トークショー】
デフリンピック自転車競技代表選手の早瀨憲太郎さん、早瀨久美さんご夫妻によるトークショーが行われました。お二人の自転車競技への取り組みや仕事のこと、プライベートのことなどさまざまなお話しがありました。
早瀬久美さんは「学生時代に薬剤師を目指していた時、当時の法律では聴覚障害者は薬剤師にはなれないとされていました。しかし、可能性を信じてあきらめずに勉強に励み、ついに聴覚障害者として初の薬剤師になりました」とエピソードを披露しました。
早瀨憲太郎さんは「タンデム自転車競技に参加する視覚障害者にはパラリンピックがあり、聴覚障害者には、デフリンピックがあります。しかし、盲ろう者の競技大会は現在ありません。盲ろうの方の競技大会を、ぜひ観たい」とスポーツの広まりについて想いを語りました。
また、二人の今後について早瀬久美さんは「キャスターを2020年の東京大会に、ぜひやりたい」、早瀬憲太郎さんは「次のデフリンピック、その次のデフリンピックにも出場したい」という夢を語りました。
体験会は参加者が途切れることがなく、多くの方が参加されていました。子どもも大人も、障害のある方もない方も、笑顔になれるタンデム自転車体験会でした。
[主 催] (公財)横浜市体育協会
[協 力] Grupetto 横浜こどもスポーツ基金活用事業