vol.122「コロナウォーキング」
5月25日、首都圏でも緊急事態宣言が解除され、6月に入り徐々にスポーツ活動も再開され始めました。既に練習試合が開催されているプロ野球は6月19日からセ・パ両リーグが開幕されることが決定し、昨年リーグ2位のDeNAベイスターズは、横浜スタジアムで広島と対戦します。
Jリーグ(J1)は7月4日から開催されることが決まりました。
試合は当面の間、無観客で開催される予定となっていますが、7月10日からは観客の人数を制限して開催される予定ということです。
陸上競技はというと、6月中の公認大会はすべて開催されないことは決まっています。7月からの方針はまだ出されていませんが、そろそろ方針が発表されると思います。6月に開催予定であった日本選手権(第 104 回日本陸上競技選手権大会)は10月に新潟で開催されることが決定し、そのほかの延期された大会も徐々に開催が検討され始めています。大きくニュースにもなった高校総体(第73回全国高等学校陸上競技対校選手権大会)や全日中(第47回全日本中学校陸上競技選手権大会)も陸上競技では、代替大会が決まりました。全日中は、10月16から18日に日産スタジアムで開催されるジュニアオリンピックが代替大会となります。なるべく多くの中学生が参加できる大会にしてほしいものです。
【日本陸上競技連盟公式サイト】
・中学生・高校生の全国大会中止に伴う本連盟主催競技会の対応について
皆さんのスポーツ活動はいかがでしょうか。スポーツ施設なども少しずつ開放されるようになり、身体を動かすことができるようになってきたのではないでしょうか。しかし、今までの状況と同じという訳にはいきません。マスクの着用、消毒、3密(密閉・密集・密接)を避けることやソーシャルディスタンスなど、生活様式も含めて以前とは大きく異なる日常となり、これらが今後の常識となるのかもしれません。
最近、体力維持を目的にジョギングやウォーキングをしてらっしゃる方を、多くみかけます。良い季節でもありますし、外で動きたいですよね。接触の可能性のあるスポーツや屋内で行うスポーツ、密となる可能性のあるスポーツなどは、もうしばらくは避けたほうが良いのでしょう。
今はまだ、ジョギングやウォーキングでもマスクなどの着用をすべきとは思います。
しかし、運動時のマスク着用は、熱中症の危険性もありますし、なにより苦しいです。ランニング用のマスクもありますが、ソーシャルディスタンスが確保できているときは外しても良いと思います。人が近づいたらその時にだけマスクを着けるというのが良いでしょう。
ウォーキングに関しては以前に書いたことがあるのですが、かなり前なのでおさらいしたいと思います(vol.15「ウォーキング」)。
①姿勢
背筋を伸ばし猫背にならないように
視線は前方
②上体
肩に力を入れない(少し下げる)
腕は肘を軽く曲げる
こぶしは強く握らない
③下半身
脚を前に出すときの膝は伸ばして真っすぐにスッと出す
少し広めの歩幅
歩幅は、身長の37%から45%などと言われていますが、普段より広いくらいの感覚で良いと思います。ゆっくりは40%、普通45%、速め50%、くらいの感じと思います。
足は踵から着いて、つま先で離地。
図1
図2
今は携帯(スマートフォン)のアプリで歩数や距離、カロリーを算出してくれるという大変便利なものがあります。アプリでは歩幅が自動的に推定されますが、自分で設定することもできます。距離を設定して歩数を数え、歩幅を算出してアプリに入力すればより正確な歩行距離がわかります。例えば100m歩いてその歩数から算出したり、10歩、歩いてその距離を測って算出したりするのが良いでしょう。
コロナウイルスの影響で、引きこもって運動不足となり健康を損ねてはいけません。少しずつ、身体を動かしていきましょう。
1969年5月8日生まれ、横浜市南区出身。
元オリンピック陸上競技選手。横浜市立南高等学校から法政大学経済学部、富士通、筑波大学大学院で競技生活を送る。
現在は法政大学スポーツ健康学部教授 コーチ学(スポーツ心理学) 同大学陸上競技部監督 法政アスリート倶楽部代表 日本陸上競技連盟強化委員会ディレクター兼オリンピック強化コーチ(ハードル)。
2007年から日本陸上競技連盟強化委員会の男子短距離部長を務め、世界選手権(2007大阪、2009ベルリン、2011大邱、2015北京、2019ドーハ)、オリンピック(2008北京、2012ロンドン)に帯同。
また、2014年には日本陸上競技連盟の男子短距離部長へ復帰し2016リオデジャネイロオリンピックに帯同し、日本短距離男子チームの責任者として同行した。
1990年代を代表する陸上競技者として活躍。1996年のアトランタと2000年のシドニーオリンピックに出場、世界室内陸上競技選手権大会400mで銅メダルを獲得するなどの活躍を見せた。元400mハードル日本記録保持者。
ブログ
※タイトル・本文に記載の人名・団体名は、掲載当時のものであり、閲覧時と異なる場合があります。