vol.45「ジョギングまつり2013」
11月30日(土) 横浜みなとみらいスポーツパークで「ジョギングまつり2013」が開催されました。私は、これからランニングを始めようとする方を対象とした「ファーストランクリニック」の講師として参加してきました。
11月30日は横浜マラソンの前日ということで「マラソン大会出場直前クリニック」というクリニックもあり、こちらはメキシコ(1968年)、ミュンヘン(1972年)、モントリオール(1976年)とオリンピック三大会連続出場の東海大学名誉教授 宇佐美彰朗先生を講師として開講されました。
9時50分から始まった宇佐美先生のクリニックは大変興味深く、私の講座は10時からでしたので10分間だけ見学させていただきました。大変勉強になりました。もっと見ていたかったです。
また、このイベントには女子に嬉しい「マラソンメイク講座」やランナーの体幹トレーニング「レスミルズボディバランス」、「体力測定」などランナーやジョガーにとって大変為になる講座が盛りだくさんでした。テーピングなどの企業のブースも充実していました。マラソン、ジョギングブームを感じさせますね。
私と宇佐美先生のトークセッションもありました。ほぼじゃんけん大会でしたが。。。
私はこの「ジョギングまつり」に参加するのは2回目です。前回も初心者コースを担当させていただきました。
短距離専門の苅部に長距離の指導などできるのか、とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、実は私、最初は中距離種目を専門としていたのです。さすがにマラソン経験はありませんが、中学は中距離選手、高校の時は高校駅伝県予選を走っていますし、大学でも奥多摩駅伝の1区を任されました(Aチームではありませんが)。多少は理解しているつもり?です。
今回のメニューは正味1時間。まず姿勢を正すことから始めました。
真っ直ぐに立つ。話はそこからです。そして正しい歩き方、基本的な体操を経てようやくジョギングに入ります。正しく歩けない人は正しく走ることはできません。何事も基本は大事です。基本を知り、そこから自分流にアレンジしていくのが良いのです。
そして最後に横浜みなとみらいスポーツパークの外周を1周しました。1周はちょうど1キロだそうです。ペースは自分のペースで、黙々と走ってもいいし、話しながらでも良く、心地よく走ってもらいました。初心者はまず、気持ちよく走ることが大事です。
そこで、私からのこれからランニングを始めようとする方へのアドバイスですが、以下のようなことを参加者の皆様にお伝えしました。かなり主観が入っています。
[1]絶対に無理をしない
・例えば「足が痛いけど走る」や「体調が悪いけど走る」などは避ける
・無謀な距離や記録を設定するなども最初は避けましょう
[2]きつくなったら歩いても良い
・特に、レースに参加した時のことですが、止まってしまうと動きたくなくなります
・休憩で止まるのはまた別です
[3]知人と話しながら、1人で考えながら、音楽を聞きながらなど、楽しみながら走る
・音楽はロードなどでは車やバイク、自転車の近づく音が消されてしまうので注意が必要です
・知人と並んで走る時は邪魔にならないように注意しましょう
[4]Mustにしない
・毎日走らねば、ではなく、まずは走りたい時に走りましょう
[5]シューズの選び方
・柔らかいとクッションがあるのでよいと思われがちですが、実は違います。柔らか過ぎるのはNG(足がひねられてしまい、怪我につながりやすくなります)
など、勝手なことを偉そうに講釈を垂れてきてしまいました。すみません。しかし、何かのヒントになれば嬉しいです。
今回、私は「かながわアスリートネットワーク」という神奈川県にゆかりのあるスポーツ選手で構成された組織からの依頼でこの「ジョギングまつり2013」に参加しました。元選手として、育てていただいた地元に恩返しをすること、地元のスポーツ振興に貢献することは、私たち元選手の使命です。こうした場をいただけることに感謝しています。
また、地元でのイベントは昔の友人や地元の後輩に出会えることもあります。こうして時を越え、一緒に仕事ができることは本当に嬉しいことです。
今度は南区で小学生を対象とした「走り方教室」の講師をします。南区体育協会主催で、大岡公園で開催されます。私は南区蒔田(まいた)出身なので地元中の地元です。楽しみです。
また報告しますね。
1969年5月8日生まれ、横浜市南区出身。
元オリンピック陸上競技選手。横浜市立南高等学校から法政大学経済学部、富士通、筑波大学大学院で競技生活を送る。
現在は法政大学スポーツ健康学部教授 コーチ学(スポーツ心理学) 同大学陸上競技部監督 法政アスリート倶楽部代表 日本陸上競技連盟強化委員会ディレクター兼オリンピック強化コーチ(ハードル)。
2007年から日本陸上競技連盟強化委員会の男子短距離部長を務め、世界選手権(2007大阪、2009ベルリン、2011大邱、2015北京、2019ドーハ)、オリンピック(2008北京、2012ロンドン)に帯同。
また、2014年には日本陸上競技連盟の男子短距離部長へ復帰し2016リオデジャネイロオリンピックに帯同し、日本短距離男子チームの責任者として同行した。
1990年代を代表する陸上競技者として活躍。1996年のアトランタと2000年のシドニーオリンピックに出場、世界室内陸上競技選手権大会400mで銅メダルを獲得するなどの活躍を見せた。元400mハードル日本記録保持者。
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