Vol.29「横浜F・マリノスフトゥーロ2021年シーズンとあらたなシーズンに向けて」
■はじめに
「ハマパラ便り」読者の皆さん、こんにちは。
「ハマパラ便り」Vol.29は、横浜F・マリノスフトゥーロの活動報告です。
2021年シーズンも新型コロナウイルス感染症の影響が大きかったのですが、その中にもチームとしての成長があったようです。また、目前に迫った来シーズンの取り組みについても少しだけ紹介します。
■横浜F・マリノスフトゥーロの2021年シーズン
横浜F・マリノスフトゥーロ(以下、フトゥーロと略)は、Jリーグ初の知的に障がいがある人たちのチームとして、2004年に発足しました。
現在は13~52歳の男女90名が在籍しています。選手はA~Eの5チームに分かれ、8人制のエンジョイリーグや健常者の横浜市民リーグなど、それぞれのレベルに適した大会やイベントに参加しています。
2021年シーズンは、新型コロナウイルス感染拡大により、学校や職場から活動の自粛が求められている選手も多かったので、チームとして対策をしながら活動の機会を極力得られるように努力してきました。
しかし、フトゥーロの選手たちにとって「慣れていない場所での活動」「コミュニケーションに時間を要する」や「スケジュール変更」などが“壁”となり、前シーズン同様に“通常の”活動”が難しく、“上積みを得る機会”が限られている状況が続きました。
ただ、その中でも、神奈川県知的障がい者サッカー連盟が主催する新設の「神奈川県FIDサッカーリーグ」の最終戦では、チーム全体で話し合う姿など選手間のコミュニケーションが、試合を重ねるにつれて改善されました。
また、コーチのサポート役を務めた(公財)横浜市スポーツ協会主催の「横浜こどもスポーツ基金サッカー教室」では、初めて顔を合わせる子供たちにやさしく接し、サッカーの面白さを伝えようと積極的に活動する姿がありました。その結果、最初は緊張していた子供たちからも次第に笑い声が聞かれました。
普段は支えてもらうことが多いフトゥーロの選手たちも、支える側を体感することで、試合の勝敗だけでなくチームとして団結することができ、“上積みを得る機会”に匹敵する場となり、チームとして大きな収穫となりました。
このように、コロナ禍により「今まで出来ていたことが出来なくなった」や「やりたいけれど思うようにいかない」ことをマイナスととらえず、「出来る範囲でどうしたら身になるか」というチャレンジにより、サッカーに対する取り組みの積極性に変化が生じた一年でした。
写真提供「内田和稔氏」
■2022年シーズンに向けて
あらたなシーズンでは、日産スタジアムで行われるJリーグのトップチームのホームゲームで、トップチームと同じ新調されたユニホームを着て前座試合を行うことを願いつつ、今後も所属する選手たちが楽しく活動できる場となることを最優先に活動していきたいと思います。
そして、今夏に開催される知的障がいサッカーの世界大会「もうひとつのワールドカップ(フランス)」に出場する日本代表に選出され、“横浜から世界へ”と扉が繋がることで、お手本となる選手を中心にチーム全体の底上げをしていきたいと思います。
横浜F・マリノスフトゥーロの活動は、下記のツイッター「横浜ラポール ハマパラ」でも紹介していますので、ぜひご覧ください。
■「横浜ラポール ハマパラ」のフォローをお願いします
毎回お願いしているところですが、横浜ラポールでは、ツイッター「横浜ラポール ハマパラ」で、さまざまな情報を提供しています。
まだ見ていない方は一度のぞいてみてください。いつも見ているよ、という方も含めて「横浜ラポール ハマパラ」のフォローをお願いします。
■横浜ラポールの施設情報(原稿執筆時2月25日時点の情報)
今回も、横浜ラポールの運営状況から始めます。
神奈川県「まん延防止等重点措置」の期間が延長されていますが、横浜ラポールでは開館時間短縮等の措置は取らず、感染予防対策の徹底を図りながら運営しています。
皆さんにご注意いただきたいのは、施設利用に関する注意点(「改修工事等による利用停止:メインアリーナ、サブアリーナ」や「温水プールの整理券配布:土曜・日曜・祝日」など)が、日々変更される可能性のあることです。そのため、横浜ラポールのご利用にあたっては、ホームページをチェックしていただくか、お電話でご相談いただくことをお勧めします。
■おわりに
今回は、Jリーグ初の知的障がい者サッカーチーム「横浜F・マリノス フトゥーロ」の2021年シーズンの活動報告を中心にお伝えしました。
次回は、いよいよ今年度最後の「ハマパラ便り」となります。令和4年度における横浜市のパラ・スポーツ関係の主要スケジュールをお伝えする予定です。