vol.2「横浜ラポールってどんなところ?」
先月号でお知らせしたように、今回は新横浜にある“障害者スポーツ文化センター横浜ラポール(以下、ラポール)”についてご紹介したいと思います。
■プチヒストリー
平成14年(1992年)開館(注1)
平成17年(2005年)年間利用者数が40万人を突破
平成29年(2017年)累計利用者数1,000万人を達成
(現在は1日平均1,200人強の方が来館し、さまざまなスポーツ・文化活動を楽しんでいます)
(注1)「障害者スポーツセンター協議会」に加盟しているセンターは全国に25か所あり、ラポールは14番目に仲間入りしました。オープン当初より、障害のある方と一般の方が利用できる運営をしています。今日、共生社会がクローズアップされていますが、横浜市は四半世紀前から先見性をもってラポールを設置した、ということですね(ちょっと自慢...??)。
■施設
ラポールには、大体育館(バスケットボールコート2面)、小体育館、フィットネスルーム、プール(6コース)、グラウンド、100m走路、テニスコート(1面)、160mトラック、アーチェリー場(50m4的30m4的)、ボウリング場(4レーン)、シアター(300席)、大会議室(109名)多目的ホール、工作室(陶芸、書、絵画)などの施設があります。
< 障害者スポーツ文化センター横浜ラポール >
公式ホームページ http://www.yokohama-rf.jp/rapport/
■大切にしている事
障害のある方々が、スポーツや文化活動を通じて豊かな生活を獲得していただくと共に、障害の理解が進み、共生社会実現の礎とすること。
障害者を優先とした運営をしていますが、「市民利用施設」として市民の皆さまにも幅広くご利用いただくこと。
ここからは、ラポールならではの特徴的な取り組みなどをお知らせします。
■スポーツ活動
□横浜市体育協会との連携
卓球・水泳競技においては、体育協会加盟の競技団体様より、指導員を派遣していただき、教室を実施しています。
毎年秋に開催される「全国障害者スポーツ大会」では、横浜市も代表選手団を派遣しています。約30名の帯同スタッフ(監督やコーチ等)の内、横浜市体育協会から毎年職員の派遣協力をいただいています。
□プロチームとの協働
2002年のサッカーワールドカップを契機に、横浜F・マリノスおよび横浜市体育協会と協働して、知的障害者のチーム「横浜F・マリノス フトゥーロ」を運営しています。この取り組みは、Jリーグの中でも唯一のものです。
「横浜F・マリノス フトゥーロ」については、ハマパラ便りの11月号あたりで詳しくお伝えする予定です。
□家族でリレー出場
ラポールのイベントであるスポーツフェスタ「水泳の日」のリレー部門では、障害のあるお子さんとそのご兄弟、ご両親でチームを組み、ご家族で参加していただいています。
参加者からは「他に出場できる大会が無く、このイベントを楽しみにしています」という声をいただいています。
□教育委員会との取り組み
2020年東京パラリンピックに向けて、横浜市内の小中学校を対象に「障害者スポーツ体験会」を実施しています。車椅子バスケットボールを中心に、昨年度は延べ46校(約8,000人)の児童生徒に体験をしていただきました。
この取り組みに掛かる費用は「横浜マラソン」からの寄付金を活用させていただいています。
次に、ラポールのもう一つの柱「文化活動を支援促進する事業」をご紹介いたします。
■文化活動
□各種教室
陶芸・料理・絵画の教室では、その技術獲得とともに仲間づくりも含め、生活の質の向上を目指して実施しています。
□多様な公演
字幕付き映画(注2)の上映、オリジナルミュージカル、国際親善(ブルガリア)や障害のある音楽家を招いての音楽会など、多彩な内容となっています。
(注2)話題の映画にラポールが字幕を設定し、聴覚障害の方にも対応しています。
■ラポール全体として
□支援者
さまざまな教室、大会、イベントなどは、多くの支援者の皆さまに支えられています。その規模や頻度を拡大するには、支援者の数も増やさなければなりません。
研修会などの予定もございますので、ご興味のある方は、ホームページをチェック、またはご来館いただきお声をおかけください。
いかがでしたか?
横浜ラポールの“ラポール”はフランス語で“心の通い合い”を表します。
ここを拠点に「障害のある方々が、スポーツあるいは文化活動をする風景が当たり前になる」このような価値観を発信し、皆さまと共に広げていきたいと考えています。
まずは、ご来館ください! 職員一同、お待ちしております!!
なお来月は、電動車いすサッカーのご紹介を中心にお届けする予定です。