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ハマパラ便り

Vol.21「パラリンピックで金メダル奪取!」

■はじめに
「ハマパラ便り」読者の皆さん、こんにちは。
今回の「ハマパラ便り」Vol.21では、前回予告した通り、本年1月に開所した、「障害者スポーツ文化センターラポール上大岡」(以下、ラポール上大岡)からの情報を中心にお伝えします。

 

■大会情報
「ラポール上大岡」からの情報の前に、今回も大会情報です。これまで不透明であった、第20回全国障害者スポーツ大会(鹿児島大会)の延期については、2023年に開催されることがインフォメーションされました。
通常、全国障害者スポーツ大会や国民体育大会は、数年後までの実施予定が決まっているはずなので、今回の決定には、関係者の想像を絶するご苦労があった、と思います。

 

■ラポール上大岡:「パラリンピックで金メダル奪取!」
横浜市の上大岡駅直結のゆめおおおかオフィスタワーにある「障害者スポーツ文化センターラポール上大岡」。ここは、横浜市の障害者スポーツの中核拠点でもある新横浜の横浜ラポールを運営している横浜市リハビリテーション事業団を指定管理者として、2020年1月に開所しました。

奥に見えるガラスのビル、ゆめおおおかオフィスタワーの6~8Fに「ラポール上大岡」があります

その後、新型コロナウィルスの感染拡大により、長期間の休館を余儀なくされましたが、同6月から事業再開、そして、9月から横浜市スポーツ協会と横浜市リハビリテーション事業団の事業として、「横浜こどもスポーツ基金チャレンジプロジェクト卓球練習会」を開催するに至っています。
この事業は『横浜市から全国大会に出場できる実力を持つ選手の育成』を目的に活動していますが、当然、世界の最高峰の大会であるパラリンピックをも照準としていることは、言うまでもありません。

この事業の指導者として携わっていただく、一般社団法人日本知的障がい者卓球連盟(以下、日本知的障がい者卓球連盟)の長田拓也さんは、横浜市卓球協会の河原智会長から「知的障害者の卓球指導を手伝ってほしい」と請われたのを契機に、障害者スポーツの指導者キャリアをスタートさせることとなりました。
一昨年までは、ナショナルチームの合宿や海外遠征への参加、各種卓球大会の運営などに携わっていましたが、横浜市スポーツ協会(当時の横浜市体育協会)から「知的障害のお子さんのために卓球の指導をして欲しい」という話をいただき、この事業を担うこととなったようです。

ナショナルチームから初心者まで幅広く指導されている 長田拓也 先生

長田先生から、お話を伺いました。
《障害があるゆえ指導においては、やはり『勝手が違う』》

「伝えたいことを噛み砕かずに教えてしまうと、『はい』と言う子の中に実はよく理解していない子もいます。そのような子は、やってみるとやはりうまくいかない。このようなことから、何度も何度も繰り返し粘り強く教えることの大切さを理解しました。そして『一つでもいいから上達した、できるようになった』という達成感や楽しみとともに、日々の練習を終えられれば良いと考えています」

参加者に寄り添い、指導される姿が印象的

《全国大会に出場し、さらに世界大会、パラリンピックの出場、そして最終目標は金メダル》
「チャレンジプロジェクト(経験者のコース)の子ども達については、全国大会の出場を目指して欲しい。以前、1人が予選で敗退してしまいましたが、ぜひ、決勝トーナメントに出場し、ゆくゆくは日本代表チームに選ばれるような選手が出てきてくれたら、最終的には一番良いですね。
最初は全くラケットを握れない子や、卓球マシンで規則的な練習をやらせようと思っても、うまくできない子どももいました。そのような子どもの参加から始めて今に至っているので、参加をちゅうちょされる方も安心してぜひ参加していただきたいです」

指導に当たる細野先生(左)と長田先生(右)

 

■競技の普及と人材の発掘
「障害者スポーツ文化センターラポール上大岡」は、障害者スポーツ・文化活動における地域支援の拠点です。障害児の分野においては、地域療育センター、特別支援学校、個別支援級や障害児の受け入れを行っている普通校、幼稚園、保育所、こども園などと連携し、障害者スポーツを普及させ、また、その過程で優秀な人材の発掘を行い、横浜市スポーツ協会や日本知的障がい者卓球連盟に紹介し、選手の育成・強化に繋げる、という役割を担っています。

これら関係者が密接に協力してこそ、選手の発掘・育成・強化が有機的に行われるものであり、その行く先にあるものは、まさしくパラリンピックの金メダルにほかなりません。パリ2024大会、あるいはロサンゼルス2028大会で、その夢が実現することを皆で願いたいです。

 

■「横浜ラポール ハマパラ」のフォローをお願いします
すでにご覧になった方も多いと思いますが、横浜ラポールでは、ツイッター「横浜ラポール ハマパラ」でさまざまな情報を提供しています。まだ見てない、という方は一度覗いてみてください。いつも見ているよ、という方も含めて「横浜ラポール ハマパラ」のフォローをお願いします。

 

■おわりに
今回の「ハマパラ便り」は、ラポール上大岡からの報告を中心としましたが、いかがだったでしょうか。
ラポール上大岡は、新横浜の横浜ラポールとは、いろいろな意味で性格の違う施設となっています。そのため、おのおのの特徴を活かした役割分担を図りつつ、横浜市内における障害児・者のスポーツ・文化活動を普及・振興していくことを目指しています。

次回は、いよいよ本格的に動き始めた、横浜ラポールや横浜市内における障害者スポーツの状況についてお伝えしていく予定です。