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ハマパラ便り

Vol.47「車いすバスケットボールの魅力と神奈川VANGUARDSの挑戦」

■はじめに
「ハマパラ便り」読者の皆さん、こんにちは。暖かくなったと思えば、寒い北風にさらされたり、と体調維持の難しい日々ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今年度の「ハマパラ便り」も残り2回となりました。今回は、横浜ゆかりの選手も多い、車いすバスケットボールチーム「神奈川VANGUARDS(ヴァンガーズ)」を特集します。

■車いすバスケットボールとは?
車いすバスケットボールは、障害の有無に関わらず多くの人が楽しめる競技です。スピード感あふれる展開や戦略的なプレーが特徴で、パラリンピック競技としても高い人気を誇ります。
基本的なルールは通常のバスケットボールとほぼ同じですが、独自のルールもあります。たとえば、ボールを持ったまま車いすを3回以上こぐと反則となるため、2回こぐごとにドリブルが必要な「トラベリング」ルールが適用されます。そして「ダブルドリブル」という反則は適用されません。
また、選手の障害の程度に応じて1.0~4.5の「持ち点」が設定され、チーム全体(出場選手5人)の合計が14点以下になるよう編成されることで公平性が保たれています。
俊敏な動きとチームプレーによるダイナミックな試合展開が魅力で、選手たちは高いチェアスキル(車いす操作)と巧みな戦略を駆使し、スピーディーな攻守の切り替えを行いながら、熱戦を繰り広げます。迫力満点の競技であり、観る人を魅了するスポーツのひとつです。

■日本を代表する強豪チーム「神奈川VANGUARDS」
国内屈指の実力を誇る車いすバスケットボールチーム神奈川VANGUARDSをご存じでしょうか? 11人中9人が日本代表候補や次世代の強化指定選手に選ばれており、高い競技力とチームワークを武器に、数々の大会で輝かしい成績を残しています。横浜市の障害者スポーツ文化センター横浜ラポールも主要な練習拠点の一つとし、日々鍛錬を積んでいます。昨年から始まった車いすバスケットボールのスーパーリーグでは、見事初代王者に輝きました。

神奈川VANGUARDSメンバー一覧

背番号 選手名 クラス
2 鳥海連志 2.5
4 髙柗義伸 4.0
5 丸山弘毅 2.5
6 前田柊 1.5
7 古澤拓也 3.0
8 山下修司  2.0
16 塩田理史 3.0
17 宮本涼平 1.0
18 土田真由美 4.0
24 渡辺将斗 4.0

*4 髙柗(タカマツ)

■激戦を制し、天皇杯3連覇達成!
2025年1月31日~2月2日に開催された天皇杯では、「SMART・CREW・BREAK」「バカになれ」「3P&インサイド」をテーマに掲げ、見事3連覇を達成しました。

決勝戦では、古澤選手(3.0)の3ポイントシュートが試合開始早々に決まり、チームを勢いづけました。今年から加入した塩田選手(3.0)もスタメンとして活躍し、序盤から得点を重ねます。
昨年大会のMVP丸山選手(2.5)は粘り強いディフェンスで相手の攻撃を封じ、髙柗選手(4.0)は40分間フル出場し、26得点を記録する活躍を見せました。新キャプテンとなった前田選手(1.5)も、ハイポインター(持ち点3.0以上の選手)へのアシストを的確に決め、チームの得点を支えました。
そして、今大会のMVPに輝いたのは鳥海選手(2.5)。持ち前のスピードとフィジカルの強さを活かし、得点を量産しました。また、古澤拓也選手(3.0)も華麗なチェアワークと勝負を決めるシュートで観客を魅了し、オールスター5に選出されました。

 

■競技の枠を超えた普及活動
神奈川VANGUARDSは、単なる競技チームにとどまらず、車いすバスケットボールの普及とスポーツの楽しさを広める活動にも積極的に取り組んでいます。
2022年からは横浜ラポールと協力し、障害の有無に関わらず、誰もがスポーツを身近に感じ、楽しめる場を提供することを目的に「みる」スポーツイベントを開催しています。

「LIVE@RAPPORT×車いすバスケットボール3×3」
横浜ラポール30thAnniversaryExhibitionGame

初回となる2022年のイベントでは、横浜ラポール内の「ラポールシアター」に特設コートを設置し、神奈川VANGUARDSによる3×3のエキシビションゲームを実施しました。試合中には、タイヤの摩擦音や会場を包む音楽が一体となり、観客の興奮を大いに高めました。選手たちのスピーディーなプレーや巧みな戦略が披露され、車いすバスケットボールの迫力を間近で感じることができる貴重な機会となりました。

 

 

「横浜パラスポーツフェスティバル‐車いすバスケットボール」

2023年には、イベント規模を拡大し、横浜ラポールのメインアリーナにて開催。神奈川VANGUARDSと埼玉ライオンズによるエキシビションゲームを行いました。さらに、観客と選手が直接ふれあえる交流イベントや、個々のスキルが光る1on1のスペシャルマッチも実現。試合の迫力だけでなく、選手とのコミュニケーションを通じて、車いすバスケットボールの奥深さや楽しさを体験できるイベントとなりました。

 

 

「夏まつり!チャリティーバスケットボールフェスティバル2024in横浜武道館」

2024年には横浜市スポーツ協会との連携により、さらに多彩なプログラムを展開。障害のあるメンバーとキッズダンサーによるダンスチーム「FUNSTAR」の華やかなパフォーマンスが披露され、会場を大いに盛り上げました。
また、神奈川VANGUARDSと伊丹スーパーフェニックスのエキシビションマッチも開催され、トップレベルの選手たちによる熱戦が繰り広げられました。さらに、後半にはBリーグの「横浜ビー・コルセアーズ」と「横浜エクセレンス」からプロバスケットボール選手がゲスト出演し、プロ選手と直接関われるプログラムを実施しました。

 

 

■さらなる飛躍へ—未来を切り拓く神奈川VANGUARDS
神奈川VANGUARDSは、今後も日本の車いすバスケットボール界を牽引し続けます。国内リーグや国際大会でのさらなる活躍はもちろん、スポーツを通じた共生社会の実現にも貢献していきます。
「観る」「体験する」スポーツの楽しさを、障害の有無に関わらず多くの人に届けることを目指し、これからも挑戦を続けます。これからの神奈川VANGUARDSの活躍に、ぜひご注目ください!
神奈川VANGUARDS instagram

■「横浜ラポール ハマパラ」のフォローをお願いします
毎回お願いしているところですが、横浜ラポールでは、X(旧ツイッター)「横浜ラポール ハマパラ」で,さまざまな情報を提供しています。
まだ見ていない方は一度覗いてみてください。いつも見ているよ、という方も含めて「横浜ラポール ハマパラ」のフォローを願いします。
横浜ラポール【ハマパラ】(@RAPO_hamapara)さん / X(旧Twitter)

■おわりに
「ハマパラ便りVol.47」では、日本を代表する車いすバスケとボールチームの「神奈川VANGUARDS」を特集しました。車いすバスケットボールに興味のある方は、大会の観戦などを通して応援してください。次のパラリンピック(2028ロスアンゼルス)を目指す日本代表チームにおいても「神奈川VANGUARDS」の選手が活躍することと思います。
次回の「ハマパラ便りVol.48」は、2025シーズンのパラスポーツ情報を中心にお伝えします(3月下旬のアップ予定)。