vol.96「女子オリンピック出場とビーコル1部決定!」
やったー!!!
日本女子オリンピック出場!!!
残り1秒、県立金沢総合高時代の2年先輩にあたる#11篠崎 澪(167cm、23歳、富士通)がいるコートへ#5宮澤 夕貴(182cm、22歳、JXエネオス)が入り、2人の横浜市出身者がコートに立った。中国がスローインして、ブザーが響き日本女子チームの勝利と優勝が決まった。
北京大会、アテネ大会と2大会連続でオリンピック出場を逃していた日本女子、来年のリオデジャネイロ大会の予選となる中国・武漢で開催された「第26回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権大会」で見事優勝し、日本団体競技として「一番」にオリンピックの出場権を獲得しました。
8月29日(土)から始まったこの大会、いきなり強豪・韓国と対戦、しかし59-53で韓国を下すと、インドを131-31と圧勝し、第2の関門・チャイニーズ・タイペイも60-44とブローアウト、そして予選どころかこの大会最強のライバルであり、平均身長で日本より10cmも大きい中国と対戦することに。
大接戦の末、残り3秒にキャプテン#4吉田 亜沙美(165cm、27歳、JXエネオス)が、ドリブルから綺麗なフェイクで相手を飛ばしゴール下シュートを決め、57-56と一点差で勝利をモノにし、全勝で予選リーグを終了した。準決勝はチャイニーズ・タイペイと対戦したが、予選リーグで大勝したため、第1ピリオドでWスコアになったことでベンチメンバーを投入したのが裏目に出て、追いつかれ逆転された。しかし最終ピリオドで篠崎の活躍で逆転し、65-58で逃げ切った。
さあ決勝戦、ひとつしかないオリンピックのアジア枠、これに勝ってオリンピック出場権をもぎ取りたい!
ところが会場は中国、完全にアウェー状態。
中国のスタメン、195cm2人+188cm+184cm+182cmで平均身長188.8cm。
日本のスタメン、#4吉田165cm、#9山本 千夏(24歳、富士通)176cm、#14本川 紗奈生(23歳、シャンソン化粧品)176cm、#6間宮 佑圭(25歳、JXエネオス)184cm、#10渡嘉敷 来夢(24歳、JXエネオス)192cm、平均身長178.6cmで中国よりも約10cm低い。この10cmの差は、スピードとディフェンスと3Pシュートで補わなくてはならない。
ディフェンスが自慢の日本だったが、開始早々に大黒柱の渡嘉敷がファールで嫌な立ち上がりに見えた。硬さのためか日本のシュートは外れ、第1ピリオド残り5分には4-8とリードされたが、徐々に日本の強いディフェンスが効きだし中国のシュート成功率も落ちだした。
残り4分にやっと日本最初の3Pを本川が決め、さらにリバウンドからの速攻で吉田がレイアップを決め9-8と逆転、日本がディフェンスからリズムを作り出し、さらに残り3分に中国シャオがドリブルでターンするところを本川が見事にスティール(相手のボールを奪うこと)し、そのままドリブルで持ち込み13-10とリードして主導権を握った。
その後は渡嘉敷のペイント・エリアのシュート、このゲームまで不調だった山本、本川が3Pを決め、渡嘉敷の対角で間宮が目立たない活躍をし、キャプテン吉田がスピードある攻撃に加え上手くゲーム・コントロールして一気にリード、第1ピリオドで23-11とWスコアにしてしまうまさかの展開。
とはいえ、いつか中国の反撃が来るだろうと心配していたものの、前半終わっても44-22とリード。
きっと後半の立ち上がり、中国は強いディフェンスやインサイド攻撃で追い上げて来るだろうと心配していたが、そんなこともなく日本のディフェンスがますます調子を上げた感じが強かった。
しかし第3ピリオド残り5分に中国は、タイムアウトからディフェンスをゾーンに変え、日本の攻撃リズムを崩しさらに3Pを連続して決め、56-32と追い上げてきた。さすがにここで内海ヘッド・コーチはタイムアウトを要求、その効果で本川、山本が3Pを決め日本はリズムを取り戻した。
そして68-34とWスコアで最終ピリオドへ入り、そのまま悠々と逃げ切りました。
信じられない点差です。日本のディフェンスが勝因にあげられるでしょうが、過去の中国にはシュートが上手くベテランの憎たらしく上手いPG(ポイントガード)がいて手こずったものでしたが、今回はそのような選手が見当たりません。中国が身長の優位性だけを追い求めたためでしょうか?
それにしても日本の選手は上手くなりました。大事なゲームで集中力を発揮したのは凄いことです。
日本女子代表の皆さん、優勝そしてオリンピック出場権獲得ありがとう!!
やったー!!!
今回は嬉しいニュースがもうひとつあります!
ビーコル1部参入!
先月号で第一回目の階層分けでビーコルは保留にされたと書きましたが、実はほとんど諦めていました(汗)。
何しろ一度経営が破綻している上、ブースターの数、つまり後押しする人が少ない事があげられますよね。第一回階層分けの時点で、ブースター個人会員は600人台でしたから。あまりにも少なすぎます。
そこで急遽ブースター個人会員獲得のために働きかけをしました。
先ず8月7日(金)に、関内駅前にて選手とスタッフで街頭においての呼びかけを皮切りに、ジュニア・メンバーを新設し価格を下げターゲットを幅広くし、会員特典も増やし大幅会員数アップを狙いました。そしてこんな応援動画も作りました。
<ビーコル1部へ(応援動画)>
その結果、たった10日間で目標の3,000人を突破し、現在は目標を5,000人に引き上げ活動中です。
そうして迎えた8月29日(土)、2016年秋開幕の男子新プロリーグに参加する全45クラブの階層分け(1~3部)の日です。
東京都内でJPBL(ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ)の記者発表が行われ、前回7月30日(木)に発表された一部のチーム(1部12クラブ、2部5クラブ、3部3クラブ)以外の発表がありました。
注目は1部の残り6枠にビーコルが入るか、ということでした。
レンタル・ヨコハマ5F会議室で行われた「ブースター限定階層分け発表パブリックビューイングおよび記者発表見学」には、多くの記者と熱心なブースターさんが駆けつけてくれました。
川淵理事長により淡々と1部チームが発表される中、3番目に滋賀レイクスターズの名前が呼ばれると、横浜で待ち構えるブースターさんの間から軽いため息が漏れました。当落線上のひとつである滋賀が入ると横浜の線は薄くなる、と思っていた人が多かったようです。
しかし4番目に発表されたのが「横浜ビー・コルセアーズ」
この瞬間会場は一気に爆発!!
「ビーコル!1部に入ったー!!!」
川淵理事長によると、「岩手、横浜、富山、島根の4クラブが相対比較の中で上位にあがっていました。その中で行政の熱烈な支援を受け、大きなスポンサーの獲得で売り上げ規模を相当アップできる見込みのある横浜をまず選定し、最後は僅差でしたが富山が他クラブよりも基準のスコアで上回ることになり、最終的に6クラブを選定した、というのが手順です。」とのことでした。
また、「選考の際、大逆転をしたチームがある」と話された川渕理事長に対し、差し支えなければそのチームを教えてください、という記者の質問に、「大逆転があったのは横浜市です。市長自らが動かれたことと、有力なスポンサーがかつてなかった金額を拠出するということがありました。当初はまるで念頭に入っていなかったんですけれども、アリーナ問題やその他を含めて上げるべきだということで、最後に大逆転がありました。」とも話していました。
平成23年10月8日(土)横浜ビー・コルセアーズbjリーグ初陣 開幕カード vs 浜松・東三河フェニックス戦(横浜文化体育館)での試合前セレモニーの様子
さてその新リーグは、日本のプロスポーツリーグとして初の試みとなる3地区制(東・中・西)を1部と2部で導入することも同時に明かされました。
階層分けと地区制分けは以下のとおりです。
■1部(18クラブ) ★はTKbjリーグ所属チーム
【東地区】
レバンガ北海道
★仙台89ERS
★秋田ノーザンハピネッツ
リンク栃木ブレックス
千葉ジェッツ
トヨタ自動車アルバルク東京
【中地区】
日立サンロッカーズ東京
東芝ブレイブサンダース神奈川
★横浜ビー・コルセアーズ
★新潟アルビレックスBB
★富山グラウジーズ
★浜松・東三河フェニックス
【西地区】
アイシンシーホース三河
三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋
★滋賀レイクスターズ
★京都ハンナリーズ
★大阪エヴェッサ
★琉球ゴールデンキングス
■2部(18クラブ)
【東地区】
★青森ワッツ
★岩手ビッグブルズ
パスラボ山形ワイヴァンズ
★福島ファイヤーボンズ
サイバーダインつくばロボッツ
★群馬クレインサンダーズ
【中地区】
東京エクセレンス
アースフレンズ東京Z
★信州ブレイブウォリアーズ
豊田通商ファイティングイーグルス名古屋
西宮ストークス
★バンビシャス奈良
【西地区】
★島根スサノオマジック
広島ドラゴンフライズ
★高松ファイブアローズ
★大分・愛媛ヒートデビルズ
熊本ヴォルターズ
レノヴァ鹿児島
■3部(9クラブ)
★埼玉ブロンコス
大塚商会アルファーズ
東京海上日動ビッグブルー
★東京サンレーヴス
東京八王子トレインズ
★金沢武士団
アイシン・エィ・ダブリュ・アレイオンズ安城
豊田合成スコーピオンズ
★ライジング福岡
◆さて新プロリーグでは1部参入が決まったビーコルの今シーズンはどうなんでしょうか?
メンバーを見ると、外国人選手は全て退団となり、日本人では既報のように久山智志が広島ライトニングへ移籍し、斎藤洋介が信州ブレイブウォリアーズへ戻りました。
そして新しく入ってきた選手は、bjリーグやヨーロッパのリーグでプレーしてきた苦労人の稲垣敦。身長は158㎝しかないけど経験はその10倍もある。昨シーズンはグラウジーズに在籍していたので、ご存知の方もいると思います。
もうひとりは沖縄出身の喜久山貴一。沖縄出身と聞くと独特のプレースタイル、ビーコルにはないリズムを持っていると思っちゃいますよね。178cmのPG、シュートが楽しみです。ふたりとも、6月5日(金)に行われたビーコル・トライアウト参加者です。
さらに興味があるのは新外国人選手ですよね。
1人目 #2 コーリー・ジョンソン (Cory Johnson、200cm、27歳、アメリカ)は、ベルパライソ大からその後ヨーロッパのリーグでプレー。幅があり、ペネトレイトもポストアップも出来てなおかつ3Pも撃てる点取り屋のフォワード。
https://www.youtube.com/watch?v=jRez7ezyHBA
<ヨーロッパでの活躍はこちらから>
2人目 #4エマニュエル・ウィリス (Emanuel Willis、205cm、27歳、アメリカ)は、テキサス・バプティスト大、日本ではbj高松や信州でプレーしている。
コーリーに比べるとインサイドでのプレーが多く、リバウンドに強いのが嬉しい。彼のプレーは下記の動画で見ることができます。bjでのゲームで、相手がビーコルなのがちょっと複雑です(笑)。
<bjリーグでのプレー>
噂ではもうひとりBig Manと交渉しているとか。それが決まればインサイドに強いビーコルが見れますね。
◆ビーコル・プレシーズンゲーム
青木勇人コーチ体勢での初ゲーム 9月12日(土) vsアースフレンズ東京Z @キャンプ座間
詳細及びチケットのお求めはこちらをクリック
◆ビーコル2015-2016シーズン出航パーティー
9月25日(金)18時45分~ @日本丸メモリアルパークク内 横浜パラダイス
ブースター会員限定。 詳細はこちらをクリック
◆ブースター会員募集中! こちらからをクリック
1946年生まれ。
月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。
現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。
NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。
過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。
横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。
現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。
また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。
※タイトル・本文に記載の人名・団体名は、
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