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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.168「神奈川ダービーと関東新人戦」

 

残り時間7.2秒。

81-78とビーコル(横浜ビー・コルセアーズ)がリードしているものの、点差は3点。つまりスリー(3Pシュート)を決められたら同点の場面。

川崎ブレイブサンダースは、大黒柱ニック・ファジーカスを筆頭に超シュータ―のマット・ジャニング、6秒前にスリーを決めた長谷川技、勝負強さでは定評ある篠山竜晴とスリーが得意な選手が4人もコートに立っている。

スリーが決まれば同点でオーバータイム、ファールをすればアンド・ワンといって、シュートが入った場合はさらに1本のFT(フリースロー)が貰え、4得点で逆転の可能性もある。
ビーコルとしては大ピンチ!!

川崎のフロントコートから篠山がスローイン。トップの位置(FTサークルとセンターラインの中間で3Pラインの近く)にファジーカス、手前にジャニングスとヒースを、遠いサイドに長谷川を配置した。

ヒースと長谷川がエンドライン沿いでスクリーンを掛けに動く、それと同時にジャニングスがファジーカスのスクリーンを使うためトップ方向へ走る。一旦ファジーカスの外側まで行くがNo.6赤穂雷太を引き付け遠いサイドへ行き、そこから戻って赤穂をファジーカスにぶつける作戦だった。

そこまでは良かったが、赤穂はファジーカスのスクリーンを上手くかわし、半歩遅れたもののしっかりとジャニングスの利き手・右側に位置している。

正面なら対応できても、シュートする手のサイドに居られるとシュートし辛いもの。ましてジャニングスは4Q中半から足に来ており、シュートが全て短くなっていた。それは自覚していたと思う。強めに撃った、と言うよりフォームを崩す程強引なシュートだった。ファールを取るつもりだったのかもしれない。

しかしそこは赤穂の方がクレバーだった。ファールを取られる可能性が強いシュート・ブロックに行かなくても、邪魔をするだけで十分だと判断した筈。

ジャニングスはジャンプしたものの、真上に跳ぶ足腰では無く、身体は流れてしまい、リングに届かずNo.13チャールズ・ジャクソンがダイレクトにキャッチして河村へパスしてゲーム・セット!!

 

< B.LEAGUE(Bリーグ)「横浜BCが中地区首位に浮上🔥 地区首位・川崎との激闘を制し、喜びを噛み締める選手たち👏 @b_corsairs #Bリーグ https://t.co/KVJ8Npxes1」 / Twitter >

 

同率の直接対決とか騒がれ、このゲームでビーコルが勝利したため1ゲーム差を付け首位に立ったが、そんなことを言うのは未だ早い!!

このチームは勝ち負けを繰り返し、レギュラー・シーズンが終わったとき「中地区の1位だった!」と言う方が合っていると思う。

3月15日(水)横浜国際プールで行われたこのビーコルvs川崎戦は「神奈川ダービー」と呼ばれ続けて来たが、ホンの数年前までは歯が立たず看板倒れだったが、河村が入ってからは良い展開を見せており、今シーズン10月31日(月)早水文化体育館で行われた天皇杯第3次ラウンドでは、ファジーカスが居ない川崎に77-74で勝っている。

ただひと月後の11月30日(水)のBリーグではファジーカスが健在で、60-98と完全にブローアウト(大敗)された。川崎にとってはこれが実力なんだよ、と示したのだろうがこの38点差負けはビーコルの選手達にとって大きな悔しさを植え付けた。

このゲーム、立ち上がりはNo.15デビン・オリバー、河村のスリーで18-13とリードすると川崎はディフェンスをゾーンに変えて来た。前回にゾーンを敷かれそれを攻められず大敗しているので、川崎としては目先を変える意味もありゾーンにしたのだろうが、同じ過ちは繰り返さないビーコルは河村がドリブルで割って入りそれに合わせたゴール下のジャクソンへアシスト。

このプレーで川崎はゾーンを止めた。シッカリとゾーン対策されたと悟ったのだろう。その後は須藤のスリー等で一時は9点差まで開いたが、その後追い上げられ46-44と2点差で前半終了。

後半は得意のスリーを決められ川崎にペースを握られ57-65迄差を広げられたが、強いディフェンスと河村の得点で徐々に追い上げ、第4Qにはディフェンスからの速攻も出てペースを握り3分過ぎにはスティールからオリバーが走り72-71と逆転!

その後はお互いに守り合いとなり、疲れも出てるのか得点が出来なく74-73でオフィシャル・タイムアウトに突入。その後も守り合いが続き得点は止まったが、リバウンドからの速攻で藤井にファールされ、それが川崎にとって5個目のファールとなり河村にFtが2本与えられ、当然の様に2本とも決め残2分32秒76-75とやっと逆転した。

しかし1点差では安心出来ないが、疲れが溜まっている川崎がシュートを決めきれず、ビーコルがリバウンドを河村が確保し、その攻撃で河村はディフェンスに定評があり18㎝も高い長谷川にマッチアップされるが、ジャクソンのスクリーンを避けようとして大回りしている長谷川を見てトップから自信をもってスリーを決めた!

その後は長谷川にスリーを決められ1点差とされたが、次の川崎の攻撃は焦りのためかシュートが雑になり、さらにファジーカスのパスをジャクソンが読んでいてスティール。そして残7.2秒、藤井がファールゲームに出て獲得したFTをこのゲームで4本全部決めている河村が2本とも決め81-78と3点差を付けたところで川崎が最後のタイムアウトを取り、サイドからのスローインとなった。


最後の7秒!!

 


22-23河村Statsグラフ

 

 

令和4年度第33回関東高等学校バスケットボール新人大会
各県予選を勝ち抜いてきた男女各2校、計32校による新チーム初めての関東大会が2月11日(土)-12日(日)の二日間、神奈川県の小田原総合体育館で行われた。

神奈川県男子では、準決勝で法政大二高を58-55で下した桐光学園高(以下桐光)と東海大相模高を77-74で破った湘南工大附高(以下テック)が決勝を戦い72-70で桐光が優勝し、この2校が出場。

女子は相模女大高を60-51で下した鵠沼高(以下鵠沼)と相模原弥栄高を69-55で下した横浜立野高(以下横浜立野)が決勝を争い61-54で鵠沼が優勝し、この2校が出場した。

・県大会の結果はこちら
♠男子
♥女子

 

♠男子1回戦
テックは留学生を擁する日本航空高(山梨県代表、以下日本航空)に立ち上がりからゾーンプレスと高さでリズムを奪われ終始リードされ、終盤に追い上げたものの持ち味の速攻を出せず81-97で1回戦敗退。

一方桐光はATB(Attack The Basket。ドリブルでリングに向かって攻撃すること)から細かいパスで得点しペースを掴み、サイズの差を活かし終始リードして97-59で勝ち、2回戦進出。

♠男子2回戦
翌日の2回戦の相手はつくば秀英高(茨城県)。立ち上がりこそNo.12大竹陸翔(1年187㎝、村岡中)が得点するが、秀英の強いディフェンスに苦しむなか、後半No.4島村俊之介(2年184㎝、梅ヶ丘中)のシュートと強いディフェンスで追い上げるが、終盤に離され71-87で2回戦敗退となった。

 

♥女子1回戦
神奈川県1位の鵠沼は得点が伸びずディフェンスを強化するが、今一つ乗れなく前半で17-41と大差を付けられ後半に追い上げたいが、県内ではキャプテン村上蘭菜(2年157㎝、笹下中)のスリーを切っ掛けにプレスの強度を上げ自分達のペースに持って行くのが鵠沼のパターンだが、村上のスリーが決まらない。追い上げもあと一歩足らず67-78で敗れた。

県立横浜立野高は1回戦で昌平高(埼玉県)と対戦。No.4松野純怜(2年170㎝、笹下中)、No.5前田向日葵(2年150㎝、希望が丘中)、No.6小林来夢(2年165㎝、追浜中)、No.8大津瑠璃(2年170㎝、万騎が原中)、No.12有馬遊那(1年172㎝、浦賀中)がスタート・メンバー。特に大きい選手は居ないが全般的に大きい。外からI/S(インサイド)へのパスで攻める立野は1Q終盤にリードを奪ったがゾーン・ディフェンスが機能しなく、後半の立ち上がりに一時逆転されたが、速攻や庵杏(2年168㎝、戸塚中)のスリー等で逆転からリードを奪う展開となった。
終盤に昌平に1点差まで追い上げられたが、昌平のATBを防ぎ逃げ切った。



♥女子
横浜立野 辛うじて逃げ切りました!
立野54-53昌平

 

♥女子2回戦
立野vs千葉英和(千葉県)、立野はI/Sとスリーを織り交ぜた攻撃を展開し前半を32-27とリードして終了したが、攻め切った感は無い。後半英和のゾーンをI/Sやスリーで攻め52-44と8点リードで最終Qへ突入する。しかし英和のプレスにシュートが入らなくなり、一気に逆転され差を広げられ60-67で敗れた。

この大会はコロナの影響によりベンチ等の消毒をゲーム後に行うため、従来のゲーム間(ゲームとゲームの間隔)より長い時間を必要とするため初日に1回戦しか行われず、1日目は1回戦、2日目も2回戦と本来の準決勝しか行われず、準決勝を勝った下記各2校が優勝ということに決まった。

♠男子優勝 県立宇都宮工高、土浦日大高
♥女子優勝 土浦日大高 東京成徳大高

 

第12回横浜カップ 全国ゴールデンシニアバスケットボール福岡大会
2月18日(土)-19日(日)の二日間、福岡県久留米市で60歳以上を対象としたバスケ大会が行われました。

 

75歳以上が14人居る中で80歳以上が油井康(岩手マスターズ87歳)、山口善治(シニアギャロップス86歳)、国分孝雄(FREEDOM G 83歳)の3人も居た。素晴らしいことだ。

またかつての名選手も数多く見れる中、女子最年長の久田修(旧姓青木、シルバーキッズ)は、安城短大時代にユニバーシアード日本代表に選ばれている。また広島47THゴールデンには元東芝の和瀬、元日立の井手が夫婦で、ディノ二クスには難波と岩ノ上が、YOYOには元三井生命・馬場等多くの日本リーグ経験者が出場していたのはうれしい。

結果は以下の通り、AブロックはTOKYO BEARS、Bブロックは福岡ゴールデンシニアが優勝。この大会は結果も大事だが、一番人気なのは初日の夜に行われる交流会で、ビールを美味しく飲むためにゲームをして身体を動かし良い汗をかくためらしい!!

 

 
(写真左)Aブロック優勝「TOKYO BEARS」 (写真右)Bブロック優勝「福岡ゴールデンシニア」

 


身体のメンテナンスが大事です

 

 
盛り上がる交流会

 

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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