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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.163「ビーコルと高校関東大会予選」

 

■横浜ビー・コルセアーズ
横浜ビー・コルセアーズ
、通称ビーコル海賊は航海を終え、まあまあの成績で帰航した。
今シーズン長期離脱者を出さずにシーズンを終えることが出来たことは嬉しいことだ。

 

 

 

 

 

前号以降のビーコルの成績を書き出してみよう。

3月23日H 〇千葉 76-75
3月26日H 〇京都 ①71-67
3月27日H ✕京都 ②60-79
4月2日 A ✕富山 ① 65-90
4月3日 A ✕富山 ②76-92
4月6日 H 〇新潟 86-76
4月9日 A ✕東京 ①80-91
4月10日A ✕東京 ②67-68
4月17日A 〇茨城 107-77
4月20日H ✕広島 87-96
4月23日A 〇群馬 ①83-76
4月24日A ✕群馬 ②84-88
4月27日H ✕渋谷 65-86
4月29日H 〇茨城 ①91-73*今季20勝目(20勝34敗)シーズン最多勝利数記録
4月30日H 〇茨城 ②91-85
5月 7日A 〇新潟 ①76-70*Bリーグ通算100勝利達成
5月8日A ✕新潟 ②70-82

8勝9敗 (ホームゲーム5勝3敗)
今シーズン22勝35敗(勝率.386) 東地区8位

 

 


YouTube【河村勇輝プレーハイライト】12アシスト6得点でゲームMVP!5年越しに千葉から勝利

 

 

YouTube【河村勇輝&キング開】息ぴったり!若き2人の海賊が攻撃を牽引!2022/4/6 横浜ビー・コルセアーズ 86 vs 76 新潟アルビレックスBB (第29節)

 

4月29日の茨城戦で4ゲームを残して20勝目を挙げシーズン最多勝利数を記録し、2ゲーム残した時点でBリーグ入りしてから通算100勝目を挙げることが出来た。めでたいと言えばめでたいが、これでは理想が低すぎる!

今シーズンは12月末から河村勇輝が特別指定、キング開がクラブ初となるユースチームからトップチームへのプロ契約として、2人のフレッシュな選手が入団してきた。
その上での22勝35敗は少し低い数字かな?

実は3月初旬13勝24敗と37ゲームを消化し、20ゲームを残した時点でその後の対戦相手との勝敗をシミュレーションしてみた。
まずチームを4ランクに分けた。SA(スーパーAクラス)はその時点で24勝以上、Aクラスは18勝以上、Bクラスは10勝以上、Cクラスは9勝以下。ビーコルは13勝24敗でBクラス、東地区8位。
千葉、A東京のSAクラスとは3ゲーム、Aクラスとは2ゲーム、Bクラスとは5ゲーム、Cクラスとは11ゲームとなり、クラス下との対戦が多く、少なく見積もって11勝つまり通算で24勝、希望的観測を込めて多めに見積もると18勝は出来るだろう、つまり念願の30勝越を果たすのではと思っていたが、その考えは脆くも崩れてしまった(涙)

振り返ってみると、シーズン序盤から中盤までは2連戦のゲーム①に敗れてもゲーム②で勝つことが多かった。

例を挙げてみると

・10月10、11日vs渋谷(最終日にワイルドカードでプレーオフ出場争いをしたチーム)
① 77-89→②80-73
・11月6、7日vs三河(渋谷同様ワイルドカード争いした)
① 63-67→②79-67
・12月18、19日vs滋賀(当時3勝13敗)
① 72-76→②79-67
・1月22、23日vs秋田(ワイルドカードでプレーオフ出場)
① 78-97→②102(OT)-98
このように、強豪相手にゲーム①で負けてもゲーム②で勝っていた。

 

そこで上記の3月中旬からの成績を見てもらおう。
京都戦、群馬戦、新潟戦のように、ゲーム①で勝ったもののゲーム②で負けているケースが多い。さらに加えると3月19、20日のvs三遠でも①79-68→②68-82と敗けている。

対戦相手の成績を見ると京都11勝30敗(西地区9位)、群馬20勝27敗(東地区7位)、新潟6勝44敗(東地区11位)、三遠10勝48敗(西地区11位)
*上記勝敗および順位は、三遠以外は対戦時の成績。

シーズン序盤はAランクのチームに逆転勝ちしていたものが、終盤になってCランクのチームに逆転負けしている。

1月の秋田戦で逆転勝ちし、続く北海道に2連勝後、A東京、宇都宮、秋田のSA、Aランクに敗れBランクの群馬にも敗れ6連敗で自信喪失していた時、3月19日の三遠ゲーム①に勝ち安心したのか?続くゲーム②で68-82と大敗を喫したが、3日後にSAランク千葉に勝ったことで自信を付けたつもりが、実は過信だったと言うことだろうか?

以前書いたと思うが、Bリーグのような2連戦が1セットの場合、ゲーム①での勝利より、ゲーム②を取ったチームの方が強いと思っている。

 

河村の加入で、パトリック・アウダとの2メン・ゲーム(ピック・アンド・ロール)や合わせのプレー、他選手へのアシストや自らのスピードあるATB(ドリブルでリングにアタックするプレー)でビーコルは強くなったことは間違いないが、TVなどでも取り上げられ河村への注目度が高くなったことで、かなり研究し対策され、以前ほどアシストも得点も出来なくなった。

そこにチーム全体も、ゲーム①で勝ったことにより、しっかり準備していれば俺らは強い、勝てると思ってしまったのではないか。だから前半勝っていたりゲーム①で勝つと、この調子のまま行けば勝てるという甘い考えが出てきたのではないのか?

B1程のチームになれば、いくら相手がSAクラスだろうが、敗けてヘラヘラしているチームは無い!
それどころか前半大差を付けられたら、後半は凄いエナジーでプレッシャーを掛けてくる。ゲーム①で負けたら、自分達の弱点を見直し、相手の長所を潰し弱点を突いてくるのがB1チーム。
だから前半リードしたりゲーム①で勝ったとしても、後半やゲーム②はゼロからやそれ以上のエナジーで臨まなくてはいけないし、強者のマインドを持ったチームは決して油断しないものだ。

そういえばbリーグ初シーズン(2011-12)終了後の私のFacebookに「ビーコルは楽勝すると気を抜く悪い癖がある」と書いていた(笑)

 

 

■神奈川県高校関東大会予選
令和4(2022)年度神奈川県高等学校春季バスケットボール大会は、東西南北の4支部の予選を経て4月23日から男女各40校による本大会が無観客で開催された。

 

女子は留学生を擁する横浜市の白鵬女子が、京浜女子商時代の昭和52年以来45年ぶり3度目の優勝。
白鵬女子はウィドゼイ・フェイボー・オニニェを上手く使いながら、下級生主体の鵠沼を終盤で突き放し優勝した。


5月5日 神奈川県高校関東大会予選 女子決勝 白鵬女子vs鵠沼

 

 

一方男子は、湘南工大附(通称テック)が、平成4年以来11年ぶりの優勝を果たした。
準決勝テックvs横浜清風(以下清風)は常に1歩リードしていた清風だったが、第4Q中盤からシュートが入らなくなり大接戦となるが、そこをテックはスリーを立て続けに決め逆転し、その後競ったもののテックが逃げ切り決勝進出を決めた。
東海大相模(以下東海)は久しぶりのベスト4立花学園を立ち上りから圧倒し予定通り決勝へ。

決勝はお互いに個人技が多く、東海が一歩リードするがその後テックが得意のスリー攻勢で逆転し38-32として前半を終了。お互いに外から簡単に撃ち過ぎた。
後半も外からのシュートが多い中、東海はシュートミスが多くなり堅実に得点しようとATBを仕掛けるが、疲れのためか入らない。徐々に引き放したテックが21点差を付け勝利し、久しぶりの優勝を飾った。

 


神奈川県高校関東大会最終日 男子3位決定戦 前半
横浜清風(白)49‐21 立花学園(黒) 積極的なATBで清風がリード

 

 

ゲーム後、テック今野コーチは「負ける訳にはいかない!昨年から3人残っており、この代は3個取ります」つまり今回の関東大会予選、インターハイ予選、ウインターカップ予選すべてに勝つと言っている。テックのチーム練習時間自体は、他クラブとの兼ね合いで2時間ほどしか出来ないが、それ以外に走る練習が多く、走力スタミナには自信を持っており「清風は第4Qで、東海は第3Qで潰れる」と相手のスタミナ量を読み切っていた。

因みにこの今野雄三は、あの生井けい子の息子になる。と言っても「生井けい子って誰?」と言う声が聞こえてきそうだが、オリンピック初の女子バスケで最初の得点王になった日本のポイントガードのことだ。
詳しくは次回にでも少し書こうと思う。

 

さてさて関東大会予選が終ったものの、男子には大問題が発生しそうだ!
というのは、神奈川県はインターハイへ2チーム出場になっているが、今大会の結果を参考に出場校を4ブロックに振り分けトーナメントを行い、各ブロックの勝者4チームでリーグ戦を行い、上位2チームを決めることになっている。
インターハイ常連の法政と桐光は今大会準々決勝で法政は清風に、桐光は立花に敗れ5位6位となり、インターハイの予選の組み合わせではベスト4入りのところで清風か立花のブロックへ入ることになるからだ。
法政と桐光が3位4位のシードに入るとこるは抽選になるが、今年の夏は法政か桐光か清風のどこか一校がベスト4に入らないということになる。これは大問題だ!!

 

関東大会出場 男子は7位まで、女子は5位まで。

<<女子結果>>
・5位決定戦 相模原弥栄54-52星槎国際湘南
・3位決定戦 法政ニ75-73秦野総合
・準決勝
鵠沼91-81秦野総合
白鵬女子 73-52 法政ニ
・決勝戦
白鵬女子81-72鵠沼

 

<<男子結果>>
・7位決定戦7位決定戦 上溝南 65-48 横浜隼人
・3位決定戦 横浜清風108-58 立花学園
・準決勝
湘南工大附78-77横浜清風
東海大相模 95-80 立花学園
・決勝戦
湘南工科 81-60 東海大相模

 

 

 

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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