2020-21シーズンが終わったばかりのBリーグですが、既に来シーズン開幕戦のスケジュールが発表になりました。詳しくは「B.LEAGUE（Bリーグ）公式サイト 」を。

横浜ビー・コルセアーズは残念ながらアウェーでの開幕となりますが、嬉しいことに対戦相手は川崎、つまり「とどろきアリーナ」なので近いことです。
◆開幕戦　＠川崎市とどろきアリーナ
10月2日（土）3日（日）vs.川崎ブレーブサンダース（昨季43勝16敗・東地区3位）
◆第2節
10月9日（土）10日（日）vs.信州ブレイブウォリアーズ（昨季20勝34敗・西地区7位）
◆ホーム開幕戦〈会場はもちろん横浜国際プール〉
10月16日（土）17日（日）vs.サンロッカーズ渋谷（昨季38勝22敗・東地区5位）

さてそのビーコルですが、昨シーズン終盤にディフェンスがやっと機能し始めて3連勝で締めくくりましたが、そのディフェンスの強度を保つためにも、無理を承知で言うと「メンバーを変えずにいってほしかった」ですね！

ビーコルのIN ＆OUTを紹介しましょう

提供：横浜ビー・コルセアーズ（7月13日ビーコルFacebookに掲載）

◆OUT
〈移籍コーチ〉
カイル・ミリング（ヘッド・コーチ）→広島
加藤 翔鷹（アシスタント・コーチ）→広島
〈移籍選手〉
ロバート・カーター　→三遠
アキ・チェンバース　→群馬
秋山 皓太　→京都
ケドリック・ストックマン・ジュニア　→移籍先未定
〈引退選手〉
竹田 謙　→ビーコルGM
小原 翼
〈退団スタッフ〉
宮本 望マネージャー、小野 貴大マネージャー、甲斐 将志通訳

◆IN：スタッフは割愛します
〈移籍コーチ〉
青木 勇人ヘッド・コーチ（46歳　専修大←鎌倉学園）元ビーコル海賊
〈加入選手〉
土屋アリスター時生（201cm25歳　PF　元大阪エヴェッサ←西宮ストークス←大阪教育大←神戸市葺合高）大型フォワード。U24日本代表チーム 第1回スプリングキャンプ日本代表候補
大庭 岳輝（おおば たける184cm23歳　SG　元京都ハンナリーズ←京都産業大←洛南高）3Pシューター。関西大学リーグ得点王、2019年第46回関西学生バスケットボール選手権大会MVP
古牧 昌也（186cm28歳　SG　元群馬クレインサンダーズ←アースフレンズ東京Z←千葉ジェッツふなばし（練習生）←日本大←市立船橋高）
レイトン・ハモンズ（Leyton Hammonds、203cm27歳　SG　 Enisey（ロシア VTB United League）←Asseco Prokom Gdynia（ポーランド Polish TBL）←Egis Kormend（ハンガリー Hungarian NBIA）←BC Nokia（フィンランド Finnish Korisliiga）←オクラホマ州大）スリーもATBもできる点取り屋です。

コーチの青木はビーコル初代メンバーであり、現役引退後はアシスタントコーチ、そしてヘッド・コーチになっています。
これでメンバーは11人、最低あと1人エントリーできます。できれば生原秀将と森井健太を手助けできる純粋なPGが欲しいですね！
外国籍選手に関しては、純粋なI/S（ゴール下）専門のレジナルド・ベクトン、外からATB（ドリブルでリングへアタックする）する東京オリンピック・チェコ代表パトリック・アウダ、スリーもATBも得意なレイトン・ハミルトンと揃ったので楽しみです！
【動画】ビーコル2021-22シーズンのチームが練習開始&青木HCインタビュー（提供：横浜ビー・コルセアーズ）

■インターハイ予選■

高校生の夏と言えばインターハイ（IH）。全国各県でインターハイ予選が行われている事と思います。
神奈川県は各地区大会を勝ち上がった男女各40チームが4ブロックに分かれトーナメントを行い、その勝者各4チームでリーグ戦を戦い、上位各2チームがIHへ出場します。
東京都同様強豪チームが多いのに、たったの2校だけしか出場できないという激戦地区です。それだけに高校バスケ・ファンにはとっては、たまらない県でもあります。

※参考データ　神奈川県高校登録チーム数
東支部／男子51校、女子48校。西支部／男子53校、女子49校。南支部／男子48校、女子48校。北支部／男子49校、女子50校。 総数／男子201校、女子195校。

恒例の平塚体育館の七夕飾り。これを見るとインターハイ予選・決勝を感じますね

♥女子
安定の2強　鵠沼&アレセイア湘南（以下アレセイア）

関東大会予選では4強に入った白鵬女子でしたが、ブロック決勝で関東大会予選5位星槎国際湘南（以下星槎）に77-81で惜敗しました。鵠沼、アレセイア、東海大学付属相模（以下東海大）は順当にブロック決勝を勝ち上がり、星槎を入れた4校が決勝リーグへ駒を進めました。
決勝リーグ初戦で星槎にてこずった鵠沼でしたが、2日目の東海大戦第1Qまで負傷のため温存しておいた、エースNo.7後藤葉の佳を投入してから一気にギアを上げ、最終日のvsアレセイア戦も第1Q終盤で逆転してからはシッカリとI/Sを固め70-58で優勝し、アレセイアと共にIH出場を決めました。
2021年女子優勝　鵠沼高等学校

♠男子
女子は2強であっさりと出場校が決まりましたが、男子は波乱が！！！

まずブロック決勝で湘南工科大学附属（以下テック）は、関東大会予選4強のアレセイアを102-63とブロウアウトして勝ち進み、リーグ戦へは関東大会予選同様、桐光学園（以下桐光）、県立上溝南（以下上溝南）、法政大学第二（以下法政）の3校とテックが進出しました。

■男子決勝リーグ1日目
・桐光79-67法政　　桐光1勝0敗　法政0勝1敗
・上溝南9-85テック　上溝南1勝0敗　テック0勝1敗

■男子決勝リ-グ2日目
・桐光93-72テック　 桐光2勝0敗　　テック0敗2敗
・法政76-64上溝南　　法政1勝1敗　　上溝南1勝1敗
※法政が上溝南に勝ったため、勝敗数で2チームが並びました。しかしこれからが難しいのです！！

■男子決勝リーグ3日目
1試合目　法政（1勝1敗）vsテック（0勝2敗）
2試合目　桐光（2勝0敗）vs上溝南（1勝1敗）

桐光は大分有利ですが、いまだ決定では有りません。
桐光が負け法政が勝つと3チームが2勝1敗となります。
シミュレーションしましょう。ゲームの順番は、法政vsテックが先です。

1．法政勝ちの場合
・1-1）桐光勝ち
桐光3勝0敗　→桐光IH決定
法政2勝1敗　上南1勝2敗　テック0勝3敗　→法政IH決定

・1-2）桐光負け　桐光2勝1敗　上溝南2勝1敗　法政2勝1敗　テック0勝3敗
※桐光、法政、上溝南の3チームが同率となり、「当該3チーム間の得失点差（総得点-総失点）が高いチームが上位」が適用されます。
決勝リーグ成績は、「桐光79-67法政」「法政76-64上溝南」。
この時点で[桐光+12点]、 [法政±0点]、上溝南[-12点]。
以上により、「上溝南は桐光に13点差で勝てばIH出場」となります。

2．法政負けの場合
・2-1）桐光勝ち
桐光3勝0敗　→IH決定
テック、上溝南、法政　共に1勝2敗となり、上記1-2）同様3チーム同率なので「当該3チーム間の得失点差が高いチームが上位」が適用されます。
決勝リーグの成績は、「法政76-64上溝南」「上溝南95-85テック」。
この時点で[法政+12点]、[上溝南±0点]、[テック－10点]。
以上により、「テックは法政に12点差で勝つことが条件」になります。

・2-2)桐光負け　上南2勝1敗　桐光2勝1敗　テック1勝2敗　法政1勝2敗
※桐光と上溝南がIH決定
このようになっています。

最終日、大方の予想では、桐光と法政が勝ちIH出場を決めるのでは、と思われていました。
しかしそうはいかないのが高校生！

●男子第1ゲーム　法政vsテック
両チームは関東大会予選でも対戦し、テックが終盤にNo.24齋藤裕太のスリーで追い上げながらも3点差で敗れる接戦をしています。
この日はテックが一歩リードする展開で第4Q始めには54-43としたものの、法政はNo.18コラン直生ジュリアンの3Pなどで追い上げます。テックも、No.19鈴木春斗らのスリーで応戦するものの、法政は残40秒　No.18ジュリアンがショットクロックぎりぎりでスリーを決め同点に追いつきます。その後点数は動かず、残17秒に法政のパスミスでテックボールに。
残りは17秒、ここでテックがCTO（タイムアウト）。

フリースロー（FT）の1点でも得点すれば逃げ切れそうなのでその指示かと思いきや、テックは攻めようとせずボールをキープしたまま66-66でオーバータイム（以下OT）へ。
〈なぜ？？〉
上の2-1）をご覧ください。テックは法政に12点以上リードしないとIHへは行けないのです。だからここで勝っても意味が無いのです。
そこでテック今野コーチは大ばくちを打って「OTの5分間で12点差を付ける」と勝負に出たわけです。

OT･･･法政はリードするものの、テックの強いディフェンスとファール・ゲームで80-80で二度目のOTへ突入。
ダブルOTで、テックはキャプテンNo.24齋藤が連続でスリーを決め、更に強いディフェンスで足にきている法政の攻撃を止め、みるみる点差をつける！
残5.5秒、No.24齋藤のスリーで101-90と、ついに11点差をつけた。

あと1点でIH！！場内は大興奮！！

しかしテックはここでまさかのファール・ゲーム。
場内はザワつきます。〈なぜ？？〉
実はこの時テックは、点差を勘違いしていた選手が居たのです、、、。
テックはあと一歩でIH出場を逃しました、残念！！

●最終ゲーム　桐光vs上溝南
春の関東大会予選では、89-68とブッチギリで桐光が勝っています。更に、上溝南はキャプテンNo.4今野海輝しか点を取れないうえメンバーが少ないと言われていて、前日のvs法政戦でこのNo.4今野を抑えるために法政はゾーンを敷き、これがまんまとはまり64-76で敗れています。そのため、このゲームは桐光が勝つだろうと思われていました。

しかし上溝南は、このゲームに勝たないとIHへ出られない！！
No.5本木幸介の連続得点で口火を切った上溝南。対して桐光は、中外バランスよく攻め45-41と4点リードで前半を終える。第3Qに入り強いディフェンスを仕掛けことがオフェンスに好影響を与え、No.9安藤祐人、No.4今野、No.6八鍬海らが得点し64-52と逆転して第3Qを終える。
最終Qに入ると、桐光がNo.5谷口律の連続ゴールで追い上げると、上溝南は押され気味になった。それに拍車をかけたのは、桐光No.6角田十希のスリー。64-59とリードしている上溝南だが、消極的になっているのが判る。逃げに入ったのか、追い上げられて弱気になったのか？

この頃からやっと、桐光ベンチに声が出て活気が出てきた。
6分2秒、桐光はNo.5谷口のスリーで69-67と逆転し76-69まで差を広げたが、上溝南はNo.5本木がスリー、No.4今野がバスケット・カウントを決め、76-74と2点差まで詰め寄り、場内大興奮！
しかし最後は、桐光No.7オドゲレル・トルガがFTを決め、逃げ切った。

2021年男子優勝　桐光学園

最後まで走り、強いディフェンスとボールに食らいつく上溝南から感動をもらいました。
法政の鈴木コーチも上溝南の頑張りに「感動して上溝南を応援していました。ここまで来たら上溝南勝てって！　そうしたら法政がIHへ出られなくなるけど、それでも良い、と思った（笑）」と言うほど。
前の法政vsテック戦と言い、この桐光vs上溝南戦と言い、どちらが勝ってもおかしくないし、どちらにも勝たせて上げたかった。

場内からは「4チームともIH出場だーー！」と言う声も聞かれましたが、上溝南にもテックにも出場させたい、と思った神奈川県IH予選でした！！

この大会の結果は、ここでご覧になれます。
「令和3年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技神奈川県予選 兼　第74回全国高等学校バスケットボール選手権大会神奈川県予選」
2021総体県予選最終結果.pdf