vol.152「中学生・高校生バスケットの再開は?」
皆さん 新型コロナウィルス対策はいかがですか?
学校や体育館などのスポーツ施設も使用禁止が多く、身体を動かすことができなくコロナ太りになってませんか???!!
バスケではBリ―グが早くから中止になり、女子のWリーグも終わり、毎年5月~6月に行われる関東大学選手権や新人戦もなくなりました。本場アメリカでは「マーチマッドネス」と呼ばれる大学選手権大会(NCAAトーナメント)が男女共に中止になり、プロのNBAも中断されました。
そして、バスケに限らずほかの競技、例えばプロ野球とサッカーのように開幕を遅らされ、あちらこちらでスポーツ・イベントが中止になりましたね。
しかし、新型コロナウィルス禍も一段落したと政府が判断し、徐々に解禁ムードが高まり、プロ野球とJリーグは無観客試合が条件で開幕しました。
バスケで言えば、中止になっていた本家NBAが気になりますね!
それが最近再開の動きが出てきました。
今までのように各チームのホームコートでゲームをするのではなく、一カ所に全チームを集めて、隔離してゲームを行おう、というもので、完全に新型コロナウィルス対策ですね。
場所はフロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートにある「ESPNワイド・ワールド・オブ・スポーツ・コンプレックス」つまりディズニーランドなのです。
えーーッて思うでしょうが、実はオーランドにあるディズニーランドはめちゃくちゃ広く、東京ディズニーリゾートの110倍(山手線内の1.5倍)もあるそうで、日本と違い、天然の湖が点在しキャンプ場もありました。
そしてNBAともこんな関係で提携しています。
https://disneyworld.disney.go.com/entertainment/disney-springs/nba-experience/
オーランドというのはNBAオーランド・マジックの本拠地があり、そのアリーナから南西方向20~30kmの位置にディズニーランドがあるので、マジックが強かった時代に行ったことがありました。1992年のNBAオールスターゲームも開催されましたが、今回はそのアリーナは使われません。
まずは、シーディングゲーム(日本の感覚のシードとは違い、トーナメント時の枠決めの順番と思ってください)と呼ばれる順位決定戦を7月30日から8月14日まで戦い、プレイオフには東西各8チーム計16チームが進出します。
プレイオフは8月17日(日本時間18日)から行い、ファイナルは10月13日(同14日)までに終了予定(例年は6月中旬終了)とのことです。
それに先立ち練習ゲームを22日(同23日)から始めると、NBAは7月5日に発表しました。
再開する公式戦には全チームが出場できる訳ではありません。現在プレイオフ出場圏内にいる16チームと、各カンファレンスの8位チームに6ゲーム差以内の6チーム(チーム名の前に+印のあるチーム)を足した22チームです。
◆イースタン・カンファレンス
ミルウォーキー・バックス 53勝12敗
トロント・ラプターズ 46勝18敗
ボストン・セルティックス 43勝21敗
マイアミ・ヒート 41勝24敗
インディアナ・ペイサーズ 39勝26敗
フィラデルフィア・76ers 39勝26敗
+ブルックリン・ネッツ 30勝34敗
+オーランド・マジック 30勝35敗
+ワシントン・ウィザーズ 24勝40敗
◆ウェスタン・カンファレンス
ロサンゼルス・レイカーズ 49勝14敗
ロサンゼルス・クリッパーズ 44勝20敗
デンバー・ナゲッツ 43勝22敗
ユタ・ジャズ 41勝23敗
オクラホマシティ・サンダー 40勝24敗
ヒューストン・ロケッツ 40勝24敗
+ダラス・マーベリックス 40勝27敗
+メンフィス・グリズリーズ 32勝33敗
+ポートランド・トレイルブレイザーズ 29勝37敗
+ニューオーリンズ・ペリカンズ 28勝36敗
+サクラメント・キングス 28勝36敗
+サンアントニオ・スパーズ 27勝36敗
+フェニックス・サンズ 26勝39敗
シーディングゲーム8試合の勝敗数と、シーズン中断時の勝敗数を加えた結果で、上位8チームを決めますが、カンファレンス9位のチームが8位のチームまで4ゲーム差以内だった場合には、「プレイオフ第8シード決定戦として『プレイ・イン・トーナメント』を行なう」というかなり寛容な取り決めです(笑)
この場合、8位チームは1勝、9位チームは2連勝すれば第8シード獲得となります。
ということは八村塁が所属するワシントン・ウィザーズは、直ぐ上位のマジックと5.5ゲーム差、ネッツとは6ゲーム差ですが、8ゲーム終了時点で4ゲーム差以内ならチャンスはあります。ということはマジックとは1.5ゲーム差、ネッツとは2ゲーム差と考えると楽ですね。その代わりプレイ・イン・トーナメントでは2連勝しなくてはなりませんが、、、
<神奈川県の中学生・高校生の動向>
さてさて、日本のバスケも中止や延期ばかりですが、このままでは3年生は公式戦どころか練習ゲームすら、1ゲームもせずに中学・高校バスケを引退ということになってしまいます。
神奈川県バスケットボール協会、中体連、神奈川県中学生バスケットボールクラブ連盟、高体連なども考えているようですが、7月6日現在正式発表はされていません。
そこで各方面の多くの関係者から情報を集めてみました。
<昨年度横浜市の大会より>
◆横浜市及び神奈川県中学
三重県で行われることになっていた、全中(第50回全国中学バスケットボール大会)が中止になったことで、その予選だったブロック大会(神奈川県の場合は関東大会。今年は8月に神奈川県川崎市で開催予定)が中止になり、更にその予選で毎年7月下旬に行われていた神奈川県中学総体と、その予選で毎年7月中旬まで行われていた横浜市中学総体も中止になりました。
そのため、3年生は大会に出ない(公式戦をしない)まま卒業ということになり、それはかわいそうということで、横浜市では交流戦を行うようです。これは各区別に開催されるため、ゲーム数は1ゲームだけであったり、トーナメント式であったりと、未定なようです。
県大会が毎年7月末~8月上旬に行われていたので、体育館の確保もできているはずなので、多分この時期だと思われます。
一昨年まで8月末に行われていたブロック選抜交歓大会は、昨年からなくなっています。元々の位置づけが3月に行われていた全国ジュニアオールスターの県内選考会だったので、それが廃止になったのに連動して廃止になりました。
数年前からのJBA(公益財団法人日本バスケットボール協会)の変革もありスケジュールなどが安定していませんでしたが、県中学大会を今年は9~10月に行われるようです。これまでは強豪チームだけのトーナメントでしたが、今年は希望するチームは全て出場できるのではないかと考えらます。そうなると強豪チームの中には出場する3年生もいるかもしれませんね。
<vol.137「怪我人多いビーコルと中学高校新人戦」より>
<上動画 昨年度県中学新人戦 原中(黄色)vs厚木中(白)>
これと並行して第1回全国U-15(15歳以下)バスケットボール選手権大会(ジュニアウィンターカップ2020)神奈川県予選も9月中旬~10月中旬にかけて行われます。これは中学の部活単位でもクラブ単位でも出場可能な大会で、ちなみに昨年はビーコル・ジュニア・チームが女子-優勝、男子-準優勝を果たしています。
そして11月になれば新人戦が始まり、例年通りのスケジュールに戻れそうです。
◆高校
毎年6月初旬に行われてきた関東大会が早々に中止になり、4月中旬から始まっていたその予選も自粛期間に重なったことで、当然中止になり、高校生一番の大会、今年は石川県金沢市で行われる予定だったインターハイ(令和2年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会)が中止になり、それに連動して6月下旬まで行われていた県予選も各地区大会もなくなってしまいました。
大学チームの女子は、Wリーグや実業団も含め、4月~6月の関東大会予選や関東大会等で判断し、選手に推薦入学の話を持ち掛けるのが常でしたが、今年は判断材料が少なく、大学や実業団チームは苦労しそうです。昨年の2年生時のプレーで判断するのでしょうか?
<昨年のインターハイ男子予選より>
インターハイ予選がなくなると、3年生が出場できるのはウィンターカップ予選です。
とわいえ、例年予選は夏休み後、昨年は9月中旬にインターハイ予選ベスト8へ進出した男女各8チームで、それ以前は11月にベスト4残留チームで行っていました。
上位チームに絞った訳は、OA入試が増えたとはいえ、まだまだ試験による大学入学が多く、受験生を夏休み以降まで部活の練習をさせることを強制しづらかったからに対し、強豪チームはバスケ推薦で進学、入社できる選手が多いため、時期的に遅くまで部活に参加できたからです。
ウィンターカップ本大会は12月23日から始まりますが、JBAへの申し込み締め切りが11月中旬ということなので、単純に逆算すると決勝はその数日前ということになり11月15日か21日が決勝戦と思われます。
そうなると支部予選が9月下旬から始まり、10月中旬から県大会という流れになりそうです。
今年は3年生救済の意味もあり、全チーム出場できそうですが、この時期は受験生にとっては入試勉強の真っ最中、またAO入試や就職活動などもこの時期にあるそうで「簡単ではなさそう」と、ある関係者は語ってくれました。
<横浜ビーコルセアーズ>
ご存知の通り、ビーコルは今年で10年目を迎えます。
そして10周年記念ロゴが出来ました!
<10周年記念ロゴ>
新チームはヘッド・コーチも外国人になり、若いフレッシュな選手も入ってきました。
それについては次回に書こうと思ってます!!
1946年生まれ。
月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。
現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。
NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。
過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。
横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。
現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。
また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。
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