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あんどうたかおのバスケにどっぷり

vol.20レブロン

 風かおる五月、、、梅雨までのひと時、爽やかで良い季節ですね。

 この時期はバスケットも盛んなんです。

 高校も6月に関東大会が行われます。横浜市からは女子が県立金沢総合高(県1位)、県立荏田高(県2位)、山手女子高(県5位)の3チームが、男子は県立市ヶ尾高(県4位)と県立保土ヶ谷高(県5位)の2チームが出場権を得ました。

 男子は6月6、7日に東京都(東京体育館)で、女子は6月13、14日に千葉県(船橋市総合体育館)でそれぞれ行われます。 女子 今年の金総は期待出来ますよ。


女子準決勝 金沢総合高vs相模女大高

 一方、大学もこの時期トーナメントが行われます。第58回関東大学バスケットボール選手権大会です。
 現在下位グループは始まっていて、強豪チームは26日(火)頃から出てきます。 男子は慶應義塾大が優勝候補筆頭に上げられてます。 昨年のインカレ(全日本学生選手権)で4年ぶりの優勝を果たした慶應は、そのメンバーから1人しか抜けてなく、主力の小林大祐(188cm福大大濠高)、田上和佳(188cm筑紫が丘高)、二ノ宮康平(171cm京北高)、岩下達郎(205cm芝高)が残っています。 PG(ポイントガード)二ノ宮、C(センター)岩下に加えて酒井祐典(185cm福大大濠高)は3年生なので来年まで優勝を狙えるとまで言われてます。 慶應は昨年の同大会の成績によって第3シードとなって、第1ゲームは26日15時からとなります。 決勝は31日(日)東京・代々木第2体育館で行われます。 詳しくは http://www.kcbbf.jp/tournament/tournament.php?y=2009&ac=2&m=1


08年インカレ決勝 慶應大vs国士舘大 慶應センター岩下のシュート
 因みに岩下と3年生酒井は今年度ユニバーシアード代表選手です。  さてバスケットが今旬なのは日本だけじゃありません。

 本場アメリカのプロリーグNBAは今プレーオフの真っ最中で、大いに盛り上がっています。  プレーオフでは、82戦のレギュラーシーズンの成績を元に東西2つの地区(カンフェレンス)15チームから上位8チームのトーナメントが行われます。トーナメントといっても1戦勝負ではなく、プロ野球の日本シリーズのように7戦4勝制です。  カンフェレンスの第1ラウンドを勝ち進むとカンフェレンス・セミファイナルとなり、ここでも4勝するとカンフェレンス・ファイナルへ進みます。ここで東西のナンバー1を決めるわけです。 そして東西のチャンピオン同士の戦い「NBAファイナル」に勝つと「ワールド・チャンピオン」となるわけです。  現在はカンフェレンス・セミファイナルの真っ只中です。一般紙にも結果が載っているのでご覧になって下さい。  さて今シーズンのスタート前の予想はと言うと、西のロサンゼルス・レイカーズが優勝候補ナンバー1に上げられていました。私もそう思ってました。  と言うのも、昨シーズンはボストン・セルティックスとレイカーズでNBAファイナルを戦い、セルティックスが4勝2敗で優勝しました。 しかしこの時、レイカーズには若いセンターのアンドリュー・バイナム(213cm)とフォワードのトレーバー・アリーザ(203cm)が怪我で欠場してました。バイナムはスタメン・クラス、アリーザは得点の出来る重要な控え選手(バスケットは交代が自由なので、控え選手が重要な鍵を握ってます)ですが、この二人を欠いても優勝したセルティックスを苦しめました。 と言うことは、今シーズンこの二人が戻ってくれば、最強のチームになる、と誰もが考えますよね。  レイカーズに対抗できるチームとなると、ディフェンディング・チャンピオンのセルティックスが筆頭にあげられます。メンバーも変わらず優勝と言う大きな経験を積んだチームはやはり強いです。 今シーズンもこの両チームでNBAチャンピオンが争われるだろうと、評論家の80%は見てました。 私も80%のうちの1人ですけど〔笑〕  ところがこの2チームに割って入ってきたのが「キング」ことレブロン・ジェームス率いるクリーブランド・キャバリアーズです。 2年前のファイナリストですが、昨シーズンはセルティックスがトレードとFA(フリーエイジェント)でビッグスターを2人獲得して、生え抜きのポール・ピアースを加えた「ビッグ3」を形成して、話題も成績も独占したため、大きく騒がれることもありませんでした。  ところが今シーズン前にキャバリアーズは待望の優秀なPGを獲得しました。昨シーズン平均17得点のモー・ウィリアムスです。昨シーズン獲得したベン・ウォーレスとウォリー・ザービアックを含め3人補強したことになります。 ウォーレスはディフェンスがよく、インサイドに強い選手。4年目のアンダーソン・バレジャオ(208cm)が成長して、攻守共にインサイドが固まってきて、リバウンドの強いチームになりました。 リバウンドが強いと言うことはシューターにとって非常に心強いものなのです。シュートが落ちてもリバウンドしてくれると安心してシュートが打てます。 と言うことはシュートの確率が高くなる、と言うことなんです。  そしてPGのウィリアムスの加入で、今までボール運びやパス回しまで担当してきたレブロンが楽になりました。これで課題だった外からの得点元も増えました。  その上、外からのシュートの上手いウィリアムスがいることによって、相手チームは外からプレーすることの多いレブロンにだけディフェンスを集中するわけには行かなくなります。 今まで、常に2人、時には3人のディフェンスに守られていたレブロンからディフェンスを引き剥がすことが出来たわけです。  こうなればレブロンは楽です。思いっきりの良いプレーが出来るのでディフェンスが集中しても空いているウィリアムスへパスも通せ、楽なシュートを打たすことが出来ます。 そうなると相手はレブロンにだけかまっていられなくなり、それがより一層レブロンの活躍を増す、と言うわけです。  ただNBAでコンスタントに勝つためにはディフェンスが良くなくてはいけません。しかしそれは心配ありません。昨シーズンは相手の得点平均が96.7点だったのが、今シーズンは91.4点と5点以上も低く相手を抑えてます。  マイケル・ジョーダンをほうふつさせるプレースタイル。 果敢にダンクを叩き込むだけじゃなく外からのシュートも上手く、パスも上手く、クラッチプレーヤーと呼ばれる勝負強さも持っていて、見るものを引き付けます。

  

 強豪チームと言うとディフェンスが強くて見た目は面白くない、と言うのが定説ですが、NBAに関してはそんなこと有りませんよ。レイカーズにはコービー・ブライアントが居て、セルティックスにはビッグ3が居て、キャバリアーズにはレブロンがいます。  NBAファイナルは6月中旬です。 キャバリアーズ、セルティックス、レイカーズ・・・、どのチームに勝利の女神は微笑むのでしょうか?

 お知らせを一つ 「神奈川バスケットボール・クリニックin横浜」が5月22日(金)18時から横浜文化体育館で行われます。 bjリーグ埼玉ブロンコスの選手が講師となります。参加費無料というのが魅力ですね〔笑〕 主催はbjリーグ神奈川設立準備委員会 詳細はhttp://www.bj-kanagawa.com/information/entry/200905041.html Tel/FAX 045−304−0901 e-mail: info@bj-kanagawa.com

あんどうたかお プロフィール

1946年生まれ。

月刊専門誌「バスケットボール・イラストレイテッド」の編集長を経て、バスケットボール用品のデザイナーとして活躍。特にキャラクター「あんたかベイビー」のTシャツは一世を風靡した。日本初のバスケット・ユニフォームデザイナーとしても活躍。当時強豪と言われる殆んどのチーム<実業団-大学-高校>に関して何らかのデザインを手掛けている。またスポーツ界では唯一のファッションのコラムを持っていた。

現在は自身のユニフォーム・ブランド「305」を立ち上た。

NBAに関しては「月刊バスケットボール・イラストレイテッド」編集者時代の1966年から連載を執筆。TV解説はNHK BS以前にも東京12チャンネルで1985年から行っており、日本最古のNBA解説者と言われている。

過去にはスポニチウェブサイトのNBAコラムを担当。月刊バスケットボール及び月刊バスケットボール・マガジン等に連載を持っていた。

横浜の中学・高校バスケの指導者、関係者とのつながりが深く横浜及び神奈川県のバスケ事情に精通している。

現在は横浜をホームとするBリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」の名誉広報として情報発信やプレス対応などチームの広報活動に力を注いでいる。

また(社)神奈川県バスケットボール協会広報顧問も務めている。

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